2025年度決算に反対しました

練馬区議会第三回定例会が閉会しました。
一般質問や決算特別委員会での生活者ネットワークの指摘、提案に対する区の答弁について、まだ報告できていないのですが、議論に議論を重ねて決算議案に反対したことを報告します。

以下、決算特別委員会の最終日の意見表明です(定例会最終日の本会議の反対討論は山﨑まりもが担当しました)。

生活者ネットワークを代表して、議案第73号・2025年度練馬区一般会計、議案第74号~第76号までの国民健康保険事業、介護保険、後期高齢者医療、各特別会計の決算認定に反対の立場で意見表明を行います。

2025年度予算は、「『子ども、高齢者、福祉・医療』これまでの取組を継続・発展させながら、その上に立って、区民生活をより豊かにする施策を推進する予算」と位置付け、「第3次みどりの風吹くまちビジョン」を着実に推進するとして、前区長が編成し、執行した予算です。

当初予算編成後、5回の補正を行った結果、5, 000億円を超える規模となりました。

確かに福祉や子どもに関する保健福祉費、こども家庭費、教育費の合計は、一般会計歳出全体の7割近くを占めています。

また、2024年度施行の困難な問題を抱える女性を支援する法律に基づく具体的な事業や、ひとり親家庭をはじめとする困窮者支援、ヤングケアラー支援の充実、重層的な支援体制の強化、若者自立支援など、これまで生活者ネットワークが指摘してきた課題が施策となり着実に前進したともいえます。

しかし、区立美術館・貫井図書館再整備や豊渓中学校の統廃合、都市計画に伴う区内各地のまちづくりなど、計画ありきの区政とそれに基づく予算執行だったことを容認するわけにはいきません。

吉田区長が就任し、区立美術館・貫井図書館再整備は現在の建物を有効に活用することを基本とすることに大きく方針転換しました。これから設備の劣化状況の確認や、コンクリートの圧縮強度、中性化の進行状況等の現況調査を実施するとのことです。方針転換することができたのは、計上されていた解体工事費が執行されずに建物の存続につながったからで、本当に良かったと思います。

一方で、豊渓中学校の統合、再編について区長は、一旦立ち止まったもののこれまでの方針に沿って進めることを決断しました。しかし、そもそも合意形成も十分になされない「区立学校適正配置実施計画ありきの進め方」自体が問題であったということを区として認識すべきです。今後の計画推進においては子どもたちや保護者、地域の声を置き去りにしない進め方へとあらためることを求めます。

都市計画道路整備やまちづくりは、その賛否に関わらず地域住民の生活に大きな影響を及ぼすことから、丁寧な合意形成のプロセスが必要です。

前区長に対して、私たちは区と区民、区民同士が議論する機会を提案してきましたが、「様々な手法を活用して、幅広く御意見を聞いている」と答えるのみで、区民の参加と協働の考え方が平行線のままでした。今定例会の質疑で、区長がめざす対話型区政の考え方が明確になりました。互いの考えや背景にある思いを伝えあい、相手の立場を理解しながら地域や区政の課題についてともに考える、対話型区政をあらゆる施策で推進することを期待します。 

決算質疑を通して様々な指摘、提案をしましたが、具体的に環境施策について申し上げます。
夏の災害級の猛暑は常態化し、気候変動は命の問題でもあります。区は、CO2削減の一環として太陽光発電設備や蓄電システム、高断熱窓などの省エネ・創エネ設備を導入する費用の一部を補助していますが、賃貸住宅にお住いの方には使いづらい制度です。再生可能エネルギー電気への切り替え補助なども検討すべきです。また、再生可能エネルギーの活用やエネルギーの地産地消を見える形で示すという観点から、ソーラー式公園灯を積極的に取り入れていただきたいと思います。
気候変動対策を喫緊の課題と捉え、みどり施策をはじめ、あらゆる施策で取り組むことを要望します。

新たな区政が始まったばかりだからこそ私たちは、拙速に結論を求めるべきではないと考えます。
今回の決算審査を踏まえたうえで、これまでの区政運営を見直し、吉田区長のもとで「区民とともに創り上げる新しい区政」の実現に向けた予算編成を求めます。

以上で、生活者ネットワークの意見表明を終わります。

今定例会の質疑では、吉田区長がめざす対話型区政の考え方として「互いの考えや背景にある思いを伝えあい、相手の立場を理解しながら地域や区政の課題についてともに考える」と示されました。対話は、その過程こそが重要です。その過程をも区民にわかりやすく伝え、あらゆる施策で対話型区政を推進することを期待します。