ひとり親ホームヘルプ事業が拡充しました

区は、相対的貧困率が高いひとり親家庭の自立を支援するため、2017年度から「ひとり親家庭自立応援プロジェクト」開始し、生活・就労・子育ての3つの支援策を総合的に提供し、ひとり親家庭の自立を支援しています。

ひとり親家庭ホームヘルプサービス事業は、小学生以下の児童がいるひとり親家庭で、就業や就学、疾病等の理由により、子どもの世話、食事の介助、保育園などへの送迎などにあたるホームヘルパーを派遣し育児支援を行うものです。

2023年9月の決算特別委員会で、
「利用したくてもヘルパーが見つからず利用できなかった」
「事業の重要性は重々理解しているが、ニーズが高い早朝や夜間の時間帯にヘルパーを確保するのが困難で撤退を決断した」
など、利用者と事業者双方から苦情や意見をとりあげました。
ホームヘルプ事業は、保護者が不在の時の子どもの見守りが主な仕事なので、信頼のおける事業者および人材確保が大前提です。利用者のニーズに応えるためには報酬改善が必要であると提案しました。

2024年度から事業拡充が実現

2024年度の予算編成にあたり、ひとり親家庭自立応援プロジェクトを拡充することが示され、ホームヘルプ事業も「サービスの担い手確保のため」として報酬単価が増額されました。
平日の8~18時:2000円/時間 ⇒ 2800円/時間
早朝7~8時、18~22時、土日・祝日:2500円/時間 ⇒ 3400円/時間
(※利用料金については、所得に応じて6段階に設定)

また、家事支援のメニューについても拡充。
軽易な食事の支度 ⇒ 調理、配膳および片付け
居室の軽易な掃除および整理整頓 ⇒ 日常的な掃除
「洗濯」が追加など

事業者数は、昨年9月の段階で8事業者でしたが、新年度は約2倍の15事業者に増えました。
ところが、報酬単価は増額したものの、「支援ニーズによりきめ細かく対応できるように」と支給時間の単位が1時間から30分に変更になりました。区は「サービスの範囲でできること、できないことをリスト化して利用者、事業者と共有し、必要な支援を適切に、双方にトラブルが生じないようにする。事業者とも協議しながら丁寧に進める」という考えです。

4月から新しい制度が始まりました。
生活者ネットワークとしても、利用者および事業者からのご意見やご要望を聞きながら本事業を見守っていきたいと思っています。