格差拡大は深刻 公的な困窮者支援が急務

新型コロナウイルス感染症拡大が報道されて約2年。この間の国や自治体の感染症対策【自粛要請】は、経済活動の停滞を招き、事業者の営業圧迫、さらに事業縮小や廃業を余儀なくされた結果、多くの非正規雇用の方たちが仕事を失い、住まいも失う状況が拡がりました。

「誰かに、どこかに相談して助けを求めたい」と思っても、1年半以上の【自粛社会】が、人との交流を難しくし、声をあげづらい人々が孤立化しています。特に、若い世代(の中でもさらにシングル女性)やひとり親世帯はより深刻な状況を強いられています。
経済的な困窮と共に、精神的にも追い詰められている人が少なくないと感じています。

一方で、増え続けより深刻度を増す困窮者支援の活動も増えています。

私も年末から年始にかけて、複数の支援活動に参加しました。

年越し大人食堂にボランティア参加

1月3日、四谷の聖イグナチオ教会が会場を提供し、反貧困ネットワークが主催した「年越し大人食堂2022(四谷)」のボランティアに同僚のきみがき圭子区議と一緒に参加しました。
他の地域の生活者ネットの議員も複数参加していて心強かったです。
当日は、407名の来場者にお弁当を500食以上配布。生活相談に49名、医療相談に89名の方が繋がったとのことです。
12月30日を合わせれば685名が来場され、昨年のゴールデンウィークに同様の枠組みでおこなった大人食堂の来場者数を超えたとのことでした。

仕事始めの4日、当日の生活相談を受けた方の生活保護の申請のお手伝いをさせていただきました。
その方は、居所がなくネットカフェなどを利用しながら日雇いの仕事に就いて何とか暮らしていたが、昨年秋に携帯電話を紛失して以降、連絡手段が無いために仕事ができなくなってしまったとのこと。
今や、スマホ、ケータイが命綱であることをあらためて実感しました。

困窮する女性への支援

コロナ禍以前から問題だった、男女の賃金格差をはじめとするジェンダー格差の視点からも、女性の困窮者支援の重要さが明らかになっています。

DV被害者支援などに関わる支援団体が主催する「女性による女性のための相談会」。昨年3月の第1回の開催以降、複数回開催しています。
回を重ねることで、相談や支援物資の配布だけではなく「居場所」としての役割も定着しつつあるとのことです。

次回は、今週末。会場は新宿区の大久保公園です。
1月8日(土) 11時~17時(16時半受付終了)
1月9日 (日)10時~16時半(16時受付終了) (雨天決行)
暮らしや仕事、家庭のことなどお困りのことはありませんか。
私も8日の午後、ボランティアスタッフとして参加します。

困窮者支援の機会をつくり、継続している主催団体には頭が下がるばかりですが、カンパとボランティア頼みの民間団体の困窮者支援には限界があります。
市場経済を優先して歯止めなく非正規雇用を増大させてきたことや根強く残る男女の賃金格差などの労働問題、社会保障制度などの制度や仕組みを改善すること。困ったときに「助けて」と声をあげられる社会づくりを政治の問題として取り組んでいかなければなりません。

 

年越し大人食堂@聖イグナチオ教会アルバム

会場の聖イグナチオ教会

開始前のミーティング

相談会場入り口の装飾に癒されます

年越し大人食堂 来場者に無遠慮に近づくメディアに向けた注意喚起

 

年越し大人食堂の支援物資(紙おむつや生理用品)