新型コロナ対応で一斉休校、区独自の判断を
先週2月27日夕刻、安倍首相が「専門家の意見も聞かず」突然発表した「一斉休校」の要請を受けて、練馬区でも教育委員会を含め現場は大混乱です。
練馬区では、発表後から夜中まで討議を重ねた結果、政府の要請通りに3月2日から春休みまでの一斉臨時休校を決めました。
「新型コロナウイルス感染症対策本部の要請に基づく練馬区の対応」はこちらをご覧ください。
区立小中学校では、自宅学習の教材を配布したり子どもたちの生活の様子を確認するための登校日を設定した学校もあるようです(教育委員会は学校判断で実施している、と説明)。
突然の休校は子どもたちはもちろん、保護者にとっても大きな影響を与えています。
働いている保護者のために、ねりっこ学童クラブ、民設学童クラブ含め、学童クラブは通常通り運営していますが、ひろば事業は中止しています。また、障がいのある児童生徒の放課後の居場所である放課後等デイサービスは、3月4日現在、午前中から運営できているところは約4割とのことです。
学童クラブを利用していない家庭や放課後等デイサービスの利用者から「職場にいけない」「子どもが日中過ごす場所がない」など、悲鳴のような相談が届いています。
ひろば事業や子どもが登校している時間を利用して就労している保護者も少なくないはずです。就労以外にも、介護や地域のボランティアなどさまざまな役割があり、むしろ丸1日フリーでいられる保護者ばかりではありません。
現在開会中の予算特別委員会で、きみがき圭子区議が臨時休校中の子どもたちへの配慮を求めて質疑しました。
区は、要支援児童、要保護児童は学童クラブや児童館、主任児童委員、民生児童委員など地域の関係機関と子ども家庭支援センターが連携して見守りをおこなっていくとのことです。
今回のような異例の休校にあたっては、子どもたちの日頃の生活が大きく変わることになるわけですから、日常的に把握していない子どもたちにも目を向けることが必要です。
休校で仕事を休まざるを得ず、収入減少や子どもと向き合うことで保護者がイライラしてしまって、つい、辛く当たってしまうというようなことを想定することも必要ではないかと思います。
ところが区は、「虐待に向けてのリスクが高まるような発言はいかがなものか」と発言したのです。
子どもも保護者も、突然まったく予期していなかった事態になったのですから、あらゆるリスクを想定して対策を講じるべきではないでしょうか。
また、1日の食事(栄養)のうち給食が占める割合が多い、端的に言えば、給食頼みの子どもたちがいるのではないかと心配です。
一斉休校の要請が、子どもたちや保護者にとって最善の策だったのか、区として検証し国に意見を出すよう求めました。
区では、2月28日から3月6日まで電話問い合わせ窓口を開設しています。
3月1日までの3日間で、電話70件、メール24件の問い合わせが来ているとのことです。
心配なことやお困りのことなど、問い合わせてください。
政府の要請があったものの、授業はなくても学校で受け入れたり、給食を提供するなど自治体の判断で様々な取り組みがあることが報道されています。
保護者からの相談や意見、他の自治体の取り組みも参考に、対応を見直すことを求めていきます。