「香害」等の周知、区立小中学校へ

生活者ネットワークは、強い香りやその素になっている化学物質による健康被害への対応について、特に、感受性の高い子どもたちへの対応策を早急に講じることを求めてきました。

香りの害等について、もっとも多い相談は「周囲の理解が得られない」というものです。
9月の決算特別委員会では、宮城県多賀城市や茨城県つくば市などが、教育委員会から学校に通知を出している事例を紹介し、区の教育委員会に同様の対応を要望しました。また、区が8月に作成した「化学物質過敏症を知ってください」のリーフレットの活用も求めました。

それに対して、区は下記のように答えました。(健康部では「リーフレット」、教育委員会では「チラシ」と表現しているが同じものです)
保健給食課長:区が作成したチラシは承知している。発行元から、しかるべき情報提供もいただけるようであれば、私どもでも対応を検討してまいりたいと考える
健康部長:香りに咳き込んだり、苦しんで外出もできないという方がいるのも事実。そういったことを広く周知してマナーやエチケットに訴えていくことが重要と考えてリーフレットをつくった。今後、教育委員会ともそういう検討をして、周知・啓発に努めていきたいと考える。
(やない要約。詳細は、
いずれ公開される9/25「教育費」の会議録をご覧ください

その後、静観していたところ、
「学校から区が作成したリーフレット(のコピー)を持ち帰ってきた」と保護者の方から情報提供がありました。
区がリーフレット作成した時と同様、またもや区民の方からの情報提供で学校での取り組みを知ることに・・・。

そこで、作成した健康部と教育委員会に連絡し、状況を把握しました。

11月5日の校長会で、教育委員会が下記について依頼(あくまでも「学校判断で」とのこと)。
・健康部が「化学物質過敏症」についての周知・啓発チラシを作成したこと
・健康部からチラシについて周知依頼があったので、区立小中学校・幼稚園に送付すること
・各学校・園において教職員や児童生徒、保護者への周知啓発を取り計らってほしいこと

周知啓発方法として、下記の対応を依頼。
①チラシを印刷の上、教職員へ配布し、内容について周知する
②印刷したチラシを保健室や廊下の掲示スペース等に掲示し、児童生徒への周知啓発を図る
③チラシの内容について「保健だより」等に掲載し、児童生徒や保護者への周知啓発を図る

また、教育委員会の依頼文には
柔軟剤等の香りに対する違和感や症状を訴える児童生徒がいる場合は
①担任や養護教諭等に遠慮なく申し出ること
②訴えの内容に応じ、給食の白衣は本人専用のものとする、教室での座席を窓際にする等
個別の配慮をするように記載されています。

これまでに、リーフレットそのものを持ち帰ってきたという他に、同じ内容が記載された保健だよりが配られたという情報が寄せられています。
ぜひ、お子さんが通う学校や幼稚園での対応をお知らせください。

また、少なくとも教職員には「香りの害」について周知啓発されたはずです。給食白衣等のことで心配なことは、学校に相談してみてください。

リーフレットを作成したら終わりではなく、活用しなければ・・・。