しっかり備えて“支援する側へ”

手動でも使用可能な濾過機。災害時にはプールの水を濾過し、飲料可能な水に。

  

 災害時に避難者の受け入れや、活動の拠点となる最寄りの避難拠点をご存知ですか?また、備蓄倉庫にある資機材や食料はどのようなものがどれくらいあるかご存知でしょうか?東日本大震災から3年半以上経過し、防災意識が薄れているということはありませんか?  

 私の加入している生協では、“災害時に助け合う” 防災のためのコミュニティづくりに取り組んでいます。練馬区内には現在、23箇所のコミュニティがあります。11月8日(土)、関町北4丁目の防災コミュニティのリーダーの発案で 「私たちの防災拠点を見てみよう」 と防災企画を実施しました。区の防災への取り組みについて質問を受けた方にも、今回の企画をお知らせし、一緒に見学することができました。

 防災課の職員から、備蓄倉庫の中の物資や資機材の説明を受けたあと、室内で「今から始めよう!災害時の備え 食と防災」をもとに、「災害への備え」について説明があり、活発な質疑が続きました。「食と防災」は区民防災組織「心のあかりを灯す会」、「NPO法人薬膳倶楽部」と防災課、健康推進課による協働で作成されました。健康推進課が関わったことで、非常時にも健康に配慮した食事ができるように、様々なレシピや、衛生面での工夫が紹介されています。

 

 参加者がもっとも関心を持ったのは備蓄食(飲)料関係です。この地域の避難拠点の関町北小学校の備蓄物資は600名、1日分です。区では20122015年度にかけて、すべての避難拠点の備蓄数が700人対応となるよう計画的に増量していて、関北小は来年度増量する予定になっています。参加者からは、災害時「とりあえず、避難所に行けば何とかなる」と考えている人が、まだまだ多いのではないかと心配する声が出ました。そのためにも「災害への備え」の周知が必要であり、区に任せているだけではなく、「自分たちにできることはやっていこう」「しっかり家庭内備蓄をして“支援する側”になれるのではないか」と、前向きな意見交換ができました。

 生活者ネットワークは、防災出前講座や地域での防災企画のコーディネートを通して、防災力を高めるお手伝いをしています。ぜひ、声をかけてください。