「脱炭素」施策として「脱プラスチック」の推進を~一般質問より~
生活者ネットワークは30年以上「プラスチック製品は(なるべく)使わない、燃やさない」ことを訴え続け、政策提案してきました。今定例会でも「脱炭素」施策として「脱プラスチック」に取り組むことを求めて一般質問しました。
「脱炭素」というと、エネルギー政策にフォーカスされがちですが、プラスチックは主に石油を原料としているので、掘削、輸送、製品化の段階からCO2を排出します。プラスチックの削減も脱炭素につながっているということをもっと周知すべきではないでしょうか。
プラスチック製品を作って、売って、利益を得ている事業者が、単一素材などの環境配慮設計から回収・再利用まで責任を持って処理する「拡大生産者責任」は、一向に進んでいません。
容器包装リサイクル法では、使用する事業者にリサイクルを義務付けましたが、実際にこの費用の大部分を負担し続けているのは自治体であり、区民の税金であることを私たちはもっと認識する必要があります。拡大生産者責任が進まないツケを将来世代に先送りするべきではありません。
プラスチックのリサイクルのために税金がどれだけ使われているかを、区報やホームページなどに分かり易く掲載し、経費削減のためにも容器包装プラスチックの使用を減らす必要があることを区民をはじめ小売店などの販売事業者にも徹底する必要があると考えます。
区は2019年に練馬区役所プラスチック削減指針を制定しましたが、いまだに区が関わる会議やイベントなどでペットボトル飲料やクリアファイルが配布されるなど、指針が徹底されていません。まずは、指針に基づく実践を徹底すべきです。
区長は昨年2月に「2050年の二酸化炭素実質排出ゼロを目指すゼロカーボンシティ」を表明しました。本気でゼロカーボンの実現をめざすのであれば、廃棄物の発生抑制と焼却に頼らないために、プラスチック製品をこれ以上増やさず買わない、使わないことを区が率先しておこない、区民への啓発をすすめることを求めました。
区の答弁
・9月に「環境基本計画2023」を策定。計画では「環境に配慮したライフスタイルの推進」「区の率先した行動」を取り組みの軸に位置付け、プラスチックごみや食品フードロスの削減、3Rの推進など、ごみの発生抑制・再使用の促進を図る。
・プラスチックごみが環境に与える影響について、区ホームページ、小学生の学習用パンフレット、資源・ごみ分別アプリなどで周知している。
・リサイクルセンターの講座や小学校でのふれあい環境学習などの機会に、プラスチックの代替となる製品の紹介など、プラスチックごみの削減を啓発している。
・小売店などの事業者には、ごみの発生抑制や適正排出を促す指導を行っている。
・イベント等に出店する事業者には、主催者を通じてワンウェイプラスチックの削減を呼びかけるチラシを配布して周知している。
・プラスチックを含めた資源・ごみの処理経費は、収集量やリサイクル率と合わせて区ホームページ等で周知している。
・東京23区清掃一部事務組合では、ごみを焼却して際に発生するCO2排出量を公表している。
・練馬区役所プラスチック削減指針に基づき、5月から16台のマイボトル用給水器を設置。11月末時点で500mlペットボトル換算で4万6千本以上に相当する利用があった(多いのか少ないのか・・・?)