小樽市の健康増進の取り組み~保健福祉委員会視察報告~
自殺対策計画を健康分野の計画と統合
自殺対策基本法の改正により、誰もが「生きることの包括的な支援」としての自殺対策に関する必要な支援を受けられるよう、全ての自治体が「自殺対策計画」を策定することが義務付けられました。
小樽市においても、「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現を目指し、自殺対策を推進していくために、2018年度に「小樽市自殺対策計画」を策定しました。
健康増進法第 8 条に基づく保健、健康施策の軸として健康増進計画「第2次健康おたる21」が策定され、市民に対する健康増進を図るための啓発活動や病気の予防と重症化しないための健康づくりについて、家庭、地域、学校、関係団体、職場、行政などが相互に連携し行くための行動指針を定めています。
自殺対策計画の次期改定に向けて、「自殺対策はこころの問題だけでなく、身体の健康と関りがあることから、こころと身体の健康づくりに包括的に取り組むことを目的として、健康増進計画と統合して一体的に取り組む予定になっていますす。健康増進および自殺対策に向けた取り組みにより、市民が健康的な生活を送り、がんや生活習慣病を予防することで、自殺対策にもつながっていくものと考えているとのことです。
小樽健康づくりウォーキング推進事業
小樽市の自然を活用した市民の健康づくりを推進するため、年齢を問わず手軽にできるウォーキングやノルディックウォーキングを普及させる市民ボランティア「ウォーキングサポーター」を養成する講座を開催しています。サポーターは、ウォーキングやノルディックウォーキングに関する基本的知識および技能を習得し、市民に普及させる役割を担い、地域において主体的に活動することが求められています。
ウォーキングサポーター市民への啓発活動が評価され、日本公衆衛生協会「衛生教育奨励賞」を複数回受賞するなど、一定の成果を上げているとのことです。
ストックを利用するノルディックウォーキングは、冬道や坂道ではストックが支えとなり転倒予防にも役立ち、「坂の街小樽」に適しているとのことでした。