「卑劣な暴力に屈せず、自由で公正な民主主義を堅持する決議」になぜ反対したか

練馬区議会第三回定例会が始まりました。

初日の本会議で「卑劣な暴力に屈せず、自由で公正な民主主義を堅持する決議」が議員提出議案として提出されましたが、私たちの会派「インクルーシブな練馬をめざす会」は反対しました。

まず、決議文をご覧ください。


議員提出議案第7号

卑劣な暴力に屈せず、自由で公正な民主主義を堅持する決議

令和4年7月8日、演説中の安倍晋三元総理大臣が銃撃され、尊い命が奪われた。ここに改めて、御逝去を悼み、心から哀悼の意を表す。
民主主義の根幹である選挙が行われている中で発生した卑劣な蛮行は断じて許すことはできない。言論及び政治活動の自由を守ることは民主主義の基本であり、暴力による実力行使は最も憎むべき行為である。
私たちはあらゆる暴力を根絶し、自由で公正な社会を未来につないでいく責務がある。
よって、本区議会は、「あらゆる暴力の根絶」と「自由で開かれた民主主義の堅持」に力を尽くしていくことを誓う。
以上、決議する。

令和4年9月7日


この決議は、7月8日に安倍元総理が選挙期間中に襲撃され、亡くなった事件を受けて提案されたものです。

事件から約2か月が経過し、事件の最大の背景の一つは 政治と旧統一協会との関わりにあることが 様々な報道からも明らかになっています。また、安倍政権において十分な議論なくおこなわれた数々の強行採決は民主主義の冒涜であり、破壊であると考えます。

「あらゆる暴力の根絶」と「自由で開かれた民主主義の堅持」に力を尽くすことは、人として、議員として当然のことです。安倍氏が襲撃された事件発生直後ならまだしも、2か月も経過した今、わざわざ決議すべきものではないと考え反対しました。

私たちのほかに、日本共産党練馬区議団5名、練馬区議会立憲民主党4名、オンブズマン練馬1名も反対しました。

これまで、旧統一協会による数々の被害が生じています。二度とこのような事件が起こらないために徹底的な原因究明と政治・政治家との関係を明らかにすること、被害者の救済に取り組んでいかなければならないと思います。