事業中の公共工事、情報公開はどこまで可?

 1月22日(水)の交通対策等特別委員会は、大泉側本線トンネルをシールドマシンで掘進することによって発生する掘削土砂の流れを確認する視察でした。

 掘削した土砂は、埼玉県和光市の新河岸川水循環センター内にある掘削土砂仮置場に一時仮置きし、土壌分析で問題が無ければその後、道路や河川等の公共事業に有効活用する計画になっています。

 土砂を搬出するために、大泉ジャンクションから和光方面に向かう外環道の側壁に沿って仮置場までベルトコンベアが設置されています。その距離、6㎞。ベルトコンベアのベルトは継ぎ目のないシームレス構造になっているとのことです。
1日に掘削する最大土砂量は5000㎥×2(南行・北行)と想定していて、仮置場には10日分の土砂を受け入れる10本の土砂ピットが連なっていました。
掘削・搬出、仮置場への搬入まで雨などで土砂を濡らさないために、ベルトコンベアはボックス構造になっていて(雨だけでなく、風で舞い上がらないように)、土砂ピットも屋根付きです。仮置場での作業も雨天時は休工。設置場所が荒川河川敷に近い為、昨秋の台風などの豪雨時には荒川の水位にも注視しなければならなかったとのことです。

・・・とここまで、「写真があったらわかりやすいのに」と感じた方も多いと思います。

 しかし、「写真撮影は構わないが、SNSなど個人の発信は控えるように」と視察冒頭に説明を受けた(釘を刺された)ため、写真を掲載することができません。

 確かに、ネクスコ東日本が運営する大泉インフォメーションセンター内に展示されているシールドマシンの構造模型などを撮影・公開することで、事業者が独自に開発した企業秘密の漏出を心配することも理解できなくはありません。しかし、税金を投入する公共工事であり、一般の人が立ち入るのが難しい状況だからこそ、議員にはしっかりと視察し伝える役割があるのではないでしょうか。

 掘削土砂の仮置場を確保するために、新河岸川水循環センターの拡張予定地を借り上げたり、作業効率を上げるためにベルトコンベアのベルトを10㎞以上シームレスにして柔軟な素材を開発するなど、多方面にお金がかかる事業なんだとあらためて実感しました。

外環道(関越~東名)の本線トンネルやジャンクション部の状況などについて情報提供するオープンハウスが開催されます。
練馬区内の会場は以下の通り。
2/7(金)16:00~20:00 上石神井南地域集会所
2/9(日)13:00~17:00 大泉インフォメーションセンター

 1月22日現在シールドマシンは発進立坑から、南行のグリルドが約480m、北行のカラッキーが約300mに位置しています。大泉ジャンクション部の白子川の酸欠気泡発生の調査、対応などで当初の計画から遅れているとはいえ、シールドマシンが事業用地から民地に侵入するのも時間の問題です。引き続き住民の安全確保を求めていきます

写真を掲載できないので、当日資料の一部を添付します・・・