「香りの害」学校での対応は?

近年、洗濯洗剤や柔軟仕上げ剤、制汗剤、芳香剤などの香りのもとになる化学物質が原因で健康被害を訴える人が増えています。
日本消費者連盟が2017年に電話相談「香害110番」を実施したところ、2日間で213名から相談が寄せられました。

小中学校の給食用の白衣を洗濯すると「咳やくしゃみが止まらない」「頭痛や吐き気を生じる」など、身体に影響が出て苦しんでいるという相談が私のところにも寄せられています。
教育委員会は「各学校で適切に対応が図られている」と言っています。しかし実態は、個人専用の白衣の購入の許可や予備の白衣を個人専用に貸し出す学校がある一方で、「特別扱いできない」と対策を考えてもらえないなど、学校によって対応に違いがあります。
また、学校生活において、校内に飛散する強いニオイなどの化学物質によって体調不良を起こす実態も聞いています。
苦しんでいる子どもに適切な対応ができるように、教育委員会は学校に情報提供すべきです。

「香りの害」への対応は特別なものではなく、その子が安心して学べる環境を整備することです。一緒に学ぶためにはどうすれば良いかを考える、学校と家庭の取り組みが求められます。

5月22日、消費者団体や被害者支援団体などが主催した「DVD『香害110番』上映会と学習会」に参加し、事態の深刻さを改めて実感しました。また、公共施設のポスター掲示など、自治体の啓発の取り組みが紹介され、確実に広がっていることを確認してきました。

香りの害をはじめとする化学物質対策は、今、苦しんでいる当事者のためだけではなく、健康被害を予防するためにも待ったなしです。環境、健康、教育の各部署が連携して「区民の健康をまもる」視点で対策に取り組むべきです。
第2回定例会の一般質問では、再度「香りの害など『化学物質対策』」をとりあげ、あらためて区の取り組みを質します。
ぜひ、聞きに来てください。

生活者ネットワーク やない克子一般質問:6月19日(水)13:45分ころから
本会議は13時から始まります。どなたでも、時間内はいつでも傍聴できます。入退室自由です。