西武新宿線立体交差化は丁寧な住民合意が必要
西武新宿線、井荻駅~西武柳沢駅間の連続立体交差化計画等についての説明会が2月半ばに開催されました。
区内の2会場(関町小学校と上石神井小学校)を含む開催会場は、4か所とも満席。合計で約1600人の参加がありました。
踏切事故や渋滞解消に有効な鉄道の立体化に、地元住民の大きな期待を感じました。
東京都が示した計画素案は、線路を高架方式にする立体化。
会場からは、地下方式を要望する意見や質問が複数出ました。
西武新宿線では、現在、中井駅~野方駅間が地下方式で進められていることもあり、沿線住民の疑問は当然と言えます。
また、高架方式の方が事業用地が広く必要で、立ち退きをしなければならない住戸が増えてしまいます。
「地元町会・自治会からは立体交差化の早期の実現を望む意見が寄せられている」「工事期間、経費ともに地下方式の方が上回る」「東伏見駅の西側に現在あるアンダーパスを閉鎖することで地域分断が生じる」というのが、高架方式を採用した主な理由とのことです。
しかし、鉄道の沿線に暮らす住民にとって今回の計画は「寝耳に水」という状況で、「ご理解いただきたい」という事業者の姿勢は不誠実と言わざるを得ません。
地域からは、高齢になってから住居を移転せざるを得ないことに不安を訴える相談が寄せられています。
今後、環境影響調査等を経て都の計画案が示される予定ですが、沿線住民への丁寧な説明することや疑問、相談に応えるのは区の責務であると指摘しました。
住民の疑問に丁寧に応えられるような小規模な説明の場の設定や、既に立体交差化事業が完了した西武池袋線の桜台駅~大泉学園駅間の経緯を示すなど、今後の対応を求めました。
事業者である東京都、練馬区はまず、沿線住民の合意形成を図るべきです。