3.11を忘れない
東日本大震災から丸6年が経過しました。ワイドショーでは、震災当日に誕生した子どもたちが、この春から小学校に入学すると報じていました。
地震による津波や東京電力福島第一原発事故の避難者はいまだに12万人以上、プレハブの仮設住宅で暮らしている方が3万人以上とのことです。
私たちが日々の暮らしに追われ、事故当時の危機感が薄れていく中で、国は、まるで事故が無かったかのように原発再稼働をすすめています。しかし、今現在この国は、「原子力緊急事態宣言」を解除できない状態であることを忘れてはいけません。原発の事故によって、広域的な放射能汚染が環境に深刻な影響を与え続け、事故の収束の見通しもたっていないのです。
福島では、放射線量の高い「帰宅困難区域」を除いてほとんどの地域が避難指定の解除が進められ、さらに、今月末で避難指示区域外避難者の住宅支援を打ち切ります。実情を無視した帰還促進によって、多くの避難者が窮地に追い込まれています。福島第一原発の電気を使っていた私たちが、この現実から顔をそむけて良いはずがありません。
国は、東日本大震災の1年後、2012年4月に第4次環境基本計画を閣議決定し、環境行政の究極の目的である持続可能な社会を「低炭素」「循環」「自然共生」が統合的に達成することに加え、「安全」が基盤として確保される社会と位置付けました。その「安全」を大きく覆すのが、「原子力発電」であり、その危険要素を廃止しなければ、本当の「持続可能な社会」の実現はできません。
2006年に策定された「練馬区環境都市宣言」では、「多くの人々の努力により守られてきた環境資産を大切にしながら、快適で安心して暮らすことのできる環境をつくり、つぎの世代に引き継いでいくことは、今を生きる私たちの責務」としています。第1回定例区議会の質疑で、現在策定中の「練馬区環境基本計画(2011)・後期計画」に「脱原発」を明記し、区民と共有すべきと指摘しました。
小売り電力の自由化から約1年。エネルギー大消費地である、東京都に住む私たち自身が各家庭で使う電気を発電から考えること、節電に努めることなど、日々の暮らしからエネルギーのことに関心を寄せる意義は大きいと思います。
原発事故の7年目の3月11日、「避難者への住宅無償支援打ち切り反対」「原発再稼働反対」を訴え、「練馬でもデモ」に参加しました。被災地の真の復興を願いつつ、一人ひとりができることに取り組み、脱原発社会の実現に力を尽くします。