平和な社会を子どもたちに引き継ぐために
戦争をしないことが当たり前だと思っていた社会が、変わろうと、変えられようとしています。
政府は14日に、集団的自衛権の行使を可能にする新しい安全保障法制の関連法案、「国際平和支援法」などを閣議決定し、自衛隊が海外で武力を行使できる環境を着々と整えつつあります。集団的自衛権に多くの国民が反対しているにもかかわらず、数の論理で国会での審議を押し切ろうとする現政権に、危機感が募るばかりです。
私の父は卒業式のために、疎開先から東京に戻り、3月10日の東京大空襲に遭いました。その後、戦争の悲惨さや平和を訴えながら子どもたちを育ててきました。特に、退職後は精力的に平和のための活動に取り組んできました。そんな父も歳を重ね、昨今の政治状況に憤りながら、かつてのように活動できないことにもどかしさを感じているようです。「終戦によって、平和な世の中になったのに、まさか、生きている間にまた戦争の心配をすることになるとは思わなかった」「戦争を体験した世代が高齢になり、戦争を知らない世代が政治の中枢にいることに危機感を感じる」 父と同世代の方からの意見を耳にします。
「平和のために戦争する」積極的平和は、「二度と戦争をしない」と謳った憲法違反です。私たちの世代がしっかりと平和のバトンを受け継ぎ、次の世代に渡さなければいけません。
今年も5月3日の憲法記念日に、地域の「9条の会」のリレートークに参加、そして、9日には、毎月恒例の「練馬ネット9条の会」9条アピールをしました。
私は、毎回「時間をつくって、まずは憲法全文を読んでみてください」とお話ししています。環境や原発のことなど、時代に即した新しい項目を付け加えることを口実に、憲法を変えようという「改憲派」の意見を耳にします。しかし、第3章の「国民の権利と義務」の遂行で十分対応できると思います。というより、そもそも国民を守るための憲法があるにもかかわらず、福島や沖縄など、ないがしろにされている国民のなんと多いことか・・・。さらに、戦争できる国に変えようとする現政権に、黙っているわけにはいきません。地域から憲法を守り、平和を広げる活動に取り組みます。