誰もが安心して暮らせる地域をつくる ~まち歩きの調査活動から~
4人にひとりが高齢者になりました。
生活者ネットワークは、家族介護が社会問題になる以前から高齢者福祉に取り組んできました。2000年介護保険制度ができてからも、地域で実態調査を続け、3年ごとの見直しには実態に合ったサービスを提供するよう国や都、練馬区に対して要望してきました。
今、急速に進む高齢化と昔ながらの商店街の衰退により、買い物が困難な人や空き家が目立つようになっています。私たちは、自転車で10分から15分の範囲、また歩いてでも行ける中学校区を生活圏と捉え、南が丘中学校のエリアである南田中4丁目、5丁目でまち歩き調査を行いました。その結果グループホーム2カ所、ヘルパーステーション1カ所、デイサービス4カ所は、いずれも4丁目に集中しており、5丁目の都営住宅は、空き家こそ少なかったものの、店舗の営業は1店のみでした。この地域には、医療施設がまったくないこと、商店街には肉屋などの生鮮食品店も少なく空き店舗が多いことがわかりました。
高齢者のみ世帯とひとり暮らしの方が増加する少子高齢社会では、誰もが安心して暮らしていくためには、生活圏内に必要な機能があること、また気軽に立ち寄り相談できる場所があることが大切と考えます。そのためにも、日頃から地域でのつながり、つまりコミュニティをどのように形成しているかが重要です。普段からの活動がなければ非常時には機能しないということを東日本大震災で再認識しました。セーフティネットを兼ね備えた、地域が自立できるまちづくりを提案していきます。