障害者総合支援法を知るために 「障害者自立支援法から障害者総合支援法へ ー経過とこれからー」に参加して
民主党が政権交代後、廃止するといわれていた障害者自立支援法が、どのような経過で障害者総合支援法として制定されたのか、また、今後の課題等について、衆議院議員石毛えい子さん講師の学習会に参加しました。
自立支援法を廃止して障害者総合福祉法を制定、障害者権利条約の批准に向けて国内の法整備を進めるとして、内閣府に障がい者制度改革推進会議総合福祉部会を設け、当事者の参加で検討が進められ答申が出されていました。
しかし、厚生労働省が提出した見直し案は、答申が十分に反映されたものではなく、やむなく若干の修正をし、3年後の見直しにつなげるものとして制定されたと聞きました。ねじれ国会という政治状況では政権主導が発揮できず、石毛さんも、できる限りの修正と検討規定を盛り込むという、政治的な判断をせざるを得なかったようです。
① 障がい者の範囲に難病等を加える
② 障害程度区分を障害支援区分に改める
③ 重度訪問介護の対象を、知的・精神・発達障害に拡大する
④ サービス基盤の計画的整備として、障害福祉計画に目標等を定め、定期的見直しの法定化
などが、一定程度評価できるものとして挙げられていました。
また、石毛さんは、当事者や市民がリードする福祉をつくりたいと、障がい者や家族支援にピアサポート支援を盛り込ませた、と。さらに、必ず検討をしなければならない検討規定に、今後の課題を盛り込み、検討に当たっては、障がい者や家族その他関係者の意見を反映させる措置を講じることも付け加えた、ということ。
最後に、当事者や障がい者の支援者だけではなく障がいの種別を超えて、市民が議論を重ね、福祉を充実させていくことが必要と結ばれました。
生活者ネットワークは、そうした場づくりと、国政の状況を踏まえて制度の行方をタイムリーに発信し、共生のまちづくりをすすめていきます。