都内で利用する再生可能エネルギーの割合を50%へ
6年前の東日本大震災で事故を起こした福島第一原子力発電所で作られていた電気は、東京電力管内、つまりその大半が首都圏で使われていました。
東京都は、補助金の設置など太陽光エネルギーの拡大のための施策を展開しています。前都知事は、「2030年には都内で利用する電力のうち再生可能エネルギーの割合を30%」とする「環境基本計画」の改定をおこないました。この目標数値は、国の目標値(22~24%)を上回っていますが、原発再稼働を前提としていることに変わりありません。
世界では、再生可能エネルギー100%をめざす自治体が増えており、ドイツでは、すでに90地域で100%を超えているとのことです。国内でも、福島県や長野県、宝塚市などが明確にめざしています。
5月21日(日)、石神井公園駅で「原発に頼らない東京再生可能エネルギー計画」を求める署名活動をおこないました。この署名では、
①現行「環境計画」を前倒しにすすめ、2030年に東京再生可能エネルギーの電力利用割合について、50%を目標にすること
②関東甲信越の自治体および市民事業者と連携して、エネルギー自治を推進する参加型の体制を構築すること
③大規模事業者としての都において、都有施設への太陽光導入や、グリーン電力の購入推進など、先導的な役割を果たすこと
を提案しています。
東京都が再生可能エネルギー利用の目標値を大幅に引き上げ、実践することで、国のエネルギー政策転換の先頭に立つべきです。
「スイスで21日、将来的な脱原発を柱とする現行のエネルギー政策の是非を問う国民投票が行われ、可決が確実になった。」というニュースが発表されました。「スイス国民は新たな負担が発生しても現行の脱原発政策を容認する道を選んだ。」と記している報道もあるようですが、原発事故で明らかになったように、原発による負担の方がはるかに深刻です。さらに、再生可能エネルギー推進は、雇用などの地域再生に貢献しています。まずは、ひとりひとりが、自分が使う電力、エネルギーに関心を持つことが大切です。