住民合意が不十分な都市計画道路は優先整備路線から外すべき

第一回定例会最終日、「住民合意が不十分な都市計画道路は優先整備路線から外すこと」を求める請願と陳情に賛成の討論をおこないました。(2026年3月13日)

以下、討論原稿です。


生活者ネットワークを代表して、請願第6号「大泉学園駅南側地区の補助135・232号線を優先整備路線から外すことを求めることについて」、陳情第114号「『東京における都市計画道路の整備方針(仮称)』の策定に当たり、優先整備路線指定の必要性の検証とその検討過程の公開等を求めることについて」の願意に賛成し、討論をおこないます。

請願第6号と陳情第114号で優先整備路線から外すことを求められている、都市計画道路補助135号線、232号線および外環の2は、いずれも1966(昭和41)年に都市計画決定された道路です。外環の2の富士街道以北、前原交差点から富士街道間は2024年2月に東京都が事業認可しましたが、富士街道から新青梅街道間、大泉二中を分断する補助135号線、232号線は都市計画決定から約半世紀以上経過した現段階で事業認可されていません。

区は、都市計画決定している道路計画はすべて推進の考えで、計画ありきで事業を推進してきました。「地域住民に丁寧に説明している」と繰り返し発言していますが、このように道路沿道の住民から度々請願や陳情が提出されるのは、住民合意が不十分だからに他なりません。

大泉学園駅南側地区周辺の道路、学芸大通りやロードふじみの交通安全上の課題があることは私たちも認識しています。学芸大通りは路線バスの本数も多いうえに、歩道が狭く、歩行者と自転車、車両が錯綜していて交通安全上大変問題のある道路であると考えます。また、ロードふじみは、路線バスこそ走行していないものの、双方通行の車両、駅利用や買い物などの自転車と歩行者が通行し、やはり交通安全上課題があります。しかし、それは、今に始まったわけではなく、以前から指摘されていたことです。学芸大通りの拡幅を求める意見に対して、区は、都市計画道路整備のみを改善策として、ほかの方法を検討してこなかったことは問題です。都市計画道路の整備にこだわり、交通安全上の課題を後回しにしてきたと言わざるを得ません。

また、防災対策として、都市計画道路の延焼遮断帯の機能を強調しています。しかし、その機能を発揮するためには道路の両側30m幅にある建物を耐火構造に建て替えなければなりません。以前に示された道路整備の工程計画では10年から15年はかかることになり、延焼遮断帯の完了はさらにその先になりかねません。

「防災上の課題、交通安全上の課題を抜本的に解決するためには都市計画道路が必要。時間がかかったとしても来るべき災害に備える」と、課題解決が都市計画道路の整備一択かのような区の姿勢に不安、不信をいだく地域住民は少なくありません。

新たな「東京における都市計画道路の整備方針(案)」は昨年12月に示されました。東京都は新宿西口広場と立川駅でオープンハウスを開催し、今年の1月30日までパブリックコメントを実施していました。区では2階通路で10日間、パネル展示をおこないましたが、区内の都市計画道路はすべて整備するというなら、道路計画のある地域すべてで区独自の住民説明会を実施し、住民の疑問や意見を直接聞くべきでした。

道路整備は、計画線にかかる権利者、道路整備後も地域に住み続ける住民が生活の状況や世代などによって単純に賛否に分かれるわけではなく、さまざまな考え方が交錯し、住民の分断を招きかねません。だからこそ、当事者住民が道路の必要性や関連する課題を話し合い、合意形成することが重要であり、区は、計画ありきではなく、合意形成のために尽力すべきなのです。

都市計画決定から半世紀以上経過し、立ち退きの不安だけでなく道路計画に賛成の関係権利者の制限も長引いている現状において、道路整備による環境への影響や気候危機対策としての道路の必要性を区民とともに検証する時です。

住民合意が不十分な都市計画道路を優先整備路線から外すことを求める請願第6号および陳情第114号は採択すべきと申し上げ、討論を終わります。

討論した請願、陳情も含め、第一回定例会で結果の出た請願、陳情はこちらをご覧ください