「美術館・貫井図書館再整備」 着工見送りに ~第三回定例会報告~
今定例会の所信表明において区長は、区立美術館・貫井図書館再整備について区が予定している工期では事業者確保の見通しが立たないことを理由に来年度の着工は見送ることを明らかにしました。
区立美術館再整備計画は、2022年の「基本設計」の段階から、建設業に働き方改革関連法が適用されることによる人で不足の深刻化、人件費が増大する、いわゆる「建設業の2024年問題」と、建築資材の高騰が予測されていました。
中野区や目黒区、北区、江戸川区など23区でも相次いで公共工事の見直しを余儀なくされている状況において、計画の見直しを求める区民に向き合わずに計画を進めてきたことを容認することはできません。
2024年度予算編成時点で、当初76億円としていた工事費が約90億円に膨らみ、さらに上昇する可能性があることが容易に想像できたにもかかわらず、区は、区立美術館・貫井図書館再整備にかかる経費を計画通りに執行しました。
今定例会では今年度予算の解体工事費等を減額するとともに、運営を継続することになったサンライフ練馬や貫井図書館の経費を増額補正しました。
しかし、現計画のままで事業者確保が現実的なのか疑問です。
今定例会では2024年度決算と2025度補正予算を審議しました。美術館再整備計画に対する区の姿勢を主な理由にいずれも反対しました。
再整備計画はいったん白紙に戻し、大規模改修も選択肢に入れて区民とともに見直しを検討すべきです。

