介護保険を立て直す!高齢になっても安心して暮らすために・・・

介護の崩壊をさせない実行委員会が開催した「介護フォーラム2025 介護保険を立て直す!」に参加しました(2025年7月12日)。

2000年から始まった介護保険制度。
それまで主に女性が担ってきた介護を社会で支えるしくみ「介護の社会化」として大きな期待が寄せられました。しかし、3年ごとの改定の度に「負担増と給付抑制」が繰り返されています。そして、ついに2024年度には訪問介護の基本報酬の引き下げを断行。介護事業者の倒産件数は過去最多になりました。

介護フォーラムでは、生活者ネットワークが認定NPO法人シンクタンクひと・まち社と共に実施した、訪問介護事業所の実態調査について報告がありました。
・訪問介護事業所の人で不足によって、依頼を受けたくても受けられない
・介護職の勤務形態は非常勤がほとんど
・訪問介護事業だけでは経営が厳しい
・人件費が経営を圧迫している

地域に根差した訪問介護事業所の危機は、「安心して住み慣れたわが家で暮らし続ける」ことの危機であることを共有しました。

介護保険制度の改悪は、高齢者だけの問題ではありません。

核家族や共働きが増えるなか、「介護の社会化」はこれまで以上に重要になっています。介護保険の後退は「家族介護」への回帰になりかねません。
厚生労働省の調査によると、毎年10万人前後が親などの介護を理由に離職しており、約8割は女性です。介護離職ゼロに向けた2025年の育児・介護休業法の改正に期待が寄せられていますが、そのためには介護保険制度の充実は不可欠です。

超高齢社会を支える重要な制度であるはずの介護保険制度が「制度があってもサービスなし」の未来にならないよう、今こそ介護保険を立て直す最後の機会と捉えるべきだと考えます。

誰もがいずれは高齢者。高齢になっても安心して暮らすために介護保険制度の立て直しは急務です。公費の負担割合を引き上げ、負担の軽減を図るとともに、大幅な報酬増や介護サービスの充実など、制度の改善を求めます。

今回は、多くの国会議員も参加しました。しっかりと国会で議論してほしいと思います。

参加した国会議員:早稲田ゆき(立憲民主党 衆議院議員)、宗野創(立憲民主党 衆議院議員)、大河原雅子(立憲民主党 衆議院議員)、天畠大輔(れいわ新選組 参議院議員)、宮本徹(日本共産党 全衆議院議員)