美術館再整備計画 解体工事は一旦停止に

練馬区立美術館、貫井図書館の建て替え費用が当初見込みの76億円から2024年11月時点の中間の概算工事費の段階で109億円になることが明らかになりました。昨今の建築資材や人件費などの高騰で、全国的に公共、民間を問わず、建設計画の見直し、延期が後を絶たない現状です。果たして、区立美術館、貫井図書館が完成する頃には総建築費用がいくらになるのでしょうか。

区は、コンストラクション・マネジメントを実施することで建築工事費や仕様等の妥当性を検証するとともに、工事の工程や工法等を検討することで事業の適正化を図るとしています。

毎年、区の予算編成の折には「経済の先行きに不透明さが増していくなか、将来にわたって収入を上回る支出増が見込まれ、区財政は予断を許さない状況が続く見通し」と厳しい財政状況を強調しています。そのような状況の中で、現時点で建設費が100億円を超え、さらに上昇することが見込まれる区立美術館、貫井図書館の再整備に異論を持つ区民は少なくありません。

私たちは、身近な場所で芸術に触れることができる、スクールプログラムの実施による美術教育の普及など、区立の美術館を所有することの意義は大きいと考えています。だからこそ、多くの区民が納得できる形で再整備をすすめることが必要だと考えます。

今年度予算でサンライフ練馬および美術館、図書館の解体費用が計上されていますが、2029年度のリニューアルオープンありきですすめるのではなく、解体工事の時期も含めて再整備計画を見直し、区長自らがひざ詰めで住民との合意形成を図るべきです。

練馬区立美術館の再整備に伴う施設利用についてのお知らせ

区のホームページ「練馬区立美術館・貫井図書館の再整備について」より   新しい美術館の外観