「もしも・・・」を考えるきっかけに ~ACPかんたんチェックシート~

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは、もしものときのために、医療や介護(ケア)について前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取組のことです。
練馬区では、今年度から区民に向けてACPの普及啓発の取り組みを始めます。

ACPの目的は、本人の価値観や希望に沿った医療・ケアを受けられるようにし、医療・ケアに関わる意思決定を支援すること。たとえば「延命治療はしないでほしい」と本人が考えていても、病状の悪化や認知症の影響によって、自身の希望を伝えることが困難な場合が増えてきている現状があり、高齢社会の進展に伴い、重要性はますます高まっています。

ACPの普及啓発 練馬区の取り組みは?

配布物の内容
①「“もしも・・・”を考えるきっかけシート」
②「119あんしんシート」
③マグネット
④各シートの案内用紙 ※①~④をセットで配布

配布方法および配布場所
・65歳になった方に送付している「はつらつライフ手帳」と合わせて送付
・地域包括支援センター、終活相談窓口、区内医療機関、調剤薬局、居宅介護支援事業所(ケアマネジャーが在籍する事業所)、消防署などで配布します

配布開始時期(予定)
2024年7月
※7月1日区報、区ホームページ、区公式LINE等でお知らせします

“もしも・・・”を考えるきっかけシート
「アドバンス・ケア・プランニングかんたんチェックシート」
自分が生活の中で大切にしていることや「動く・食べる・話す」を中心とした「もしものこと」を考える内容になっています。全部埋めなくてもよく、まずは始めて見ることが大事と。そして、何度でも書き直すこともアリ。

119安心シート
救急搬送時に、受け入れ先の病院が知りたい情報を事前に書いておくシート

・鉛筆で記入
・年に1回、定期的に見直す
・書いたことを周りの人に共有する
・③のマグネットで冷蔵庫に貼っておく。あるいは、シートを保管している場所(お薬手帳のなど)のメモなどを貼っておく

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)については、こちらをご覧ください

主に高齢者が対象ですが、年齢に関係なく、持病や常用している薬、かかりつけ医などの医療情報、緊急連絡先などを整理することで自分の暮らし方を見直すきっかけになると思います。
「救急隊到着までの7つのポイント」も参考になります。

仲間同士でシートに記入しながらACPを学ぶ機会をつくりたいと思っています。

 

 

医療介護専門職向けのACP勉強会の開催
厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査報告書」によると、医師、看護師、介護支援専門員のうち、ACPについて「よく知っている」と回答した人は、いずれも半数以下で、医療従事者の中でも、ACPへの理解が十分に進んでいない状況が浮き彫りになったとのことです。

練馬区では、医療介護専門職がACPに関する基礎的な内容を学べるよう、講義と実践の勉強会を10月から開催する予定です。