脱原発、環境・福祉優先のまち練馬の実現を

「第3次みどりの風ふくまちビジョン」に掲げる施策を着実に推進し、練馬区の更なる発展に取り組む、として編成された2024年度予算。一般会計(国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療などの特別会計を除く)は約3230億円で、過去最大を更新しました。
本庁舎への再生可能エネルギー100%電力の導入など、これまでの生活者ネットワークの政策提案が実現に向けて前進する一方で、まちづくりや都市計画道路、区立美術館の建て替えなど住民との合意形成が不十分なのに計画ありきで進める姿勢を容認できず、予算議案には反対しました。

以下、定例会最終日の予算議案に反対する討論です。

生活者ネットワークを代表して、議案第1号から第4号、2024年度練馬区一般会計、国民健康保険事業会計、介護保険会計、後期高齢者医療会計の予算に反対の立場で討論をおこないます。
一般会計の予算規模は、前年度に比べて8.2%増の3230億8千800万円と過去最大となりました。区は「第3次みどりの風吹くまちビジョン」に掲げる施策を着実に推進し、練馬区の更なる発展に取り組む予算、としています。

これまで生活者ネットワークが指摘、提案してきた気候危機対策としてのエネルギーや脱プラスチックなどの環境施策は、来年度、区役所練馬庁舎への実質再生可能エネルギー100%電力導入やプラスチックの一括回収・資源化事業にむけた取り組み、友好都市である上田市の森林整備によるカーボンオフセット事業の検討など、前進だと考えます。また、子育てサポートや障害児者施策、ひとり親家庭自立応援プロジェクトの充実など、当事者の暮らしの中のニーズに応えた施策と理解しています。  

災害対策では、「攻めの防災」を掲げた予算に、さらに元日の能登半島地震を受けて建築物の耐震化に助成金額を倍増するなど、区の覚悟を感じます。しかし一方で、老朽木造住宅が密集する地域の改善に向け、道路拡幅や地区計画策定に向けた取り組みは、事業決定のプロセスに透明性や説明が不足するなど、住民からは不信感や反対の意見が出ています。住民合意のための情報公開の徹底と住民とともに地域の将来像を描き、議論する姿勢が求められています。

改築費用が約90億円では済まないことが容易に想定される区立美術館の建て替え、石神井公園駅南口西地区の市街地再開発事業、区立中学校を3分割するような補助135号線、232号線をはじめとする都市計画決定から半世紀以上経過した都市計画道路やそれに伴うまちづくり、突然、計画が動き出した稲荷山公園の整備など、あいかわらず、住民合意がないまま計画ありきですすめる姿勢を容認することはできません。

区政に関心を持ち積極的に区政に関わる区民を広げるために、予算編成過程の公表や市民参加型予算の検討、区と区民、区民同士が議論する機会を提案しても、「様々な手法を活用して幅広くご意見を聞いている」と、前川区長就任以来「区民の参加と協働」の考え方が平行線のままであることは残念でなりません。

そして、子ども施策については、まず、若者への視点が欠けていることを指摘せざるを得ません。若者の抱える問題は多岐にわたっています。日本の15歳から39歳までの死因の第一位は自殺で、練馬区でも同様です。若年層の課題を把握し地域や関係団体と共有して議論し、施策に反映するしくみが必要です。

増え続ける不登校の子どもたちへの対応は、居場所やICTの活用だけでなく「学校を変える」視点で取り組むべきです。また、発達に不安や障害がある子どもが普通学級を希望した場合、区は「保護者の意向を聞いた上で、学校として現状で対応が可能なこと、難しいことを説明し、納得した上で入学していただく」と当事者の希望に応える姿勢が見られません。改めるべきです。

区は、子どもの権利に基づいて子ども施策を立案していると言いますが、行政職員が移動し変わっても子どもの権利を守り、最善の利益を保障すると区が子どもたちに約束する「子どもの権利条例」の制定は不可欠です。

国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療の各特別会計については、まず、保険料が上昇の一途で低所得世帯への大きな負担になっています。特に介護保険制度は、全産業から大幅に下回っている介護職員の報酬を上げれば保険料も上がるしくみです。

誰もが住み慣れた地域で安心して 暮らし続ける社会の実現に向けて、私たちが納めた税金をもっと福祉施策に配分するなど、抜本的な制度改正を国に強く求めるべきです。 
環境・福祉優先の区政を求めて生活者ネットワークの討論を終わります。