「戦争はしない 原発はいらない」 9条スタンディング報告

毎月9日の生活者ネット9条スタンディング。
8月は、広島と長崎への原爆投下や終戦の月であり、いつもにも増して平和を強く意識する月と考え、参加者各々が詩や絵本などを朗読して反戦平和をアピールしています。

今年の参加者は9名。はじめはマイクで発言することをためらっていた参加者も、他の参加者のスピーチや朗読を聞くうちに「私も一言」と感じたようで、全員が各自の言葉でアピールできたのはとても良かったと感じました。

夏休み中なので、塾や部活に向かう子どもたちが通り過ぎ、中には少し立ち止まってプラカードを見ている子どもたちもいました。何か感じ取ってくれたら嬉しいと思います。

私は、今朝の新聞の記事にヒントを得て、戦時中に高知の教員だった竹本源治という人の詩を朗読しました。

戦死せる教え児よ

竹本源治

いてかえらぬ教え児よ
私の手は血まみれだ
君をくびったその綱の
端を私も持っていた
しかも人の子の師の名において

「お互いにだまされていた」の言訳が
なんでできよう
ざん かいこん ざんを重ねても
それがなんの償いになろう
逝った君はもう還らない
今ぞ私は汚濁の手をすすぎ
涙をはらって君の墓標に誓う
「繰り返さぬぞ絶対に!」

(1952年1月30日 「るねさんす」44号に掲載)

東京新聞に「子どもってワケわからん!」というタイトルのコーナーを執筆している岡崎勝さんは、私が子育てするうえで考え方を参考にしてきた方です。小学校の教員をしながら育児雑誌の編集や新聞などへの執筆、若い教員の育成にも力を入れています。

今朝の東京新聞がちょうど岡崎さんが担当の日で「平和を語ろう」というテーマで掲載されていました。
岡崎さんは、教員だった竹本源治氏が、戦場に子どもたちを兵士として送り出し、戦死させた厳しい反省と悔恨についてつづったこの詩を教員になる前に読んだとのことです。
岡崎さんの文章の後半を引用します。

どんな戦争も「正義のため」や「平和のため」を標榜します。子どもたちに平和の大切さや、命の大切さをいくら語っても足りることはありません。
私たち大人が、反戦とは平和と一体であると常に意識し、語ることが子どもにとっての教育だと思うのです。憲法9条の戦争放棄は単なるお題目ではないのです。よく言われるように「その国の政府は、その国の国民の程度」に合わせるのですから。

ロシアのウクライナ侵攻から1年半。一向に収束の見通しがたたず、犠牲者は増え続けるばかりです。一旦、戦争が始まってしまうと終わらせることがどれだけ難しいことか、多くの人が感じ取っているのではないでしょうか。
国内に目を向けると、「台湾有事」を理由に沖縄から琉球弧と呼ばれる南西諸島一帯の軍事化が進んでいて、戦争に向かっているのではないかと気が気ではありません。

今こそ、私たち一人ひとりが、地域から反戦平和を訴える時だと考えます。