都市農地で「食もエネルギーも地産地消」をめざして
東京23区の農地の約4割が練馬にあります。住宅地の中に農地が点在する風景は、地元に住んでいると当たり前に感じますが、世界的にも稀有な風景らしいです。
区内には、都市農地保全のために東京都が創設した「農の風景育成地区制度」に指定された区域が2か所あります。
そのうちの1ヶ所、農地や屋敷林など昔ながらの農の風景が残る、高松1、2、3丁目に開設した「練馬区立高松みらいのはたけ」の開園式に出席しました。
農作物の栽培や公園の管理はJA東京あおばが行い、区民は種まきや収穫など、農作業のポイントとなる作業を楽しみながら体験することができます。また、管理棟にあるキッチン付の多目的室では、採れたての野菜を調理し味わう企画ができるとのことです。
年末年始を除き、9時から17時の間であれば、いつでも利用できるように運営するそうです。
農地の上にソーラーパネルを設置し、農業と発電をおこなう「ソーラーシェアリング」が全国的に注目され、広がりつつあります。細長いパネルにすることで、農地にも太陽光があたり収穫量にも支障がない、むしろ直接日差しが当たらない状態に適した作物もあるとのことです。
私たちもこれまで、区内でソーラーシェアリングに取り組めないか政策提案してきました。
しかし、区内の農地のほとんどは生産緑地で、生産緑地法の規制のために(現状では)ソーラーシェアリングはできないとされています。
高松みらいのはたけは、農地でありながら都市計画公園です。ここに、太陽光パネルを設置し、食もエネルギーも地産地消する「ソーラーシェアリング」の実践に取り組めないか、期待が膨らみました。実現に向けて模索したいと思います。