工事再開の時期は不明確 ~外環事業説明会より~

「外環事業大泉側シールドトンネル工事の『再発防止対策』および『今後の対応』などに関する」説明会が、1月23日(日)の練馬区立泉新小学校を皮切りに始まりました。
新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が急激に感染拡大し、東京都はまん延防止等重点措置期間になりました。このような状況において説明会を開催することについて、一旦中止するか延期をすること事業者に要望するよう練馬区に要請しましたが、区は、「事業者の責任において感染防止対策を行うので、説明会の中止や延期を要請するつもりはない」と回答しました。
23日の16時から始まる2回目の説明会に参加しましたが、参加者はまばら。メディアの方が多いくらいでした。翌日の報道では、1回目が33名、2回目は16名だったとのことです。
練馬区内の説明会は、28日(金)18:00~、29日(土)10:00~ いずれも上石神井小学校で開催されます。
工事再開はいつ?
「説明会を開催し『外環シールドトンネル工事再開』」と事前に複数の新聞報道があり、当日も工事再開の時期を問う質疑がありました。「準備が整い次第、事業用地内の工事を再開する」と回答したものの明確な日程は示しませんでした。
家屋調査以外の事前調査が必要
調布市の陥没事故周辺の住民の方々の状況を伺うと、家屋の被害だけではなく振動や騒音、低周波音による健康被害が生じている方が複数おられます。ところが、事前の調査データがないことが補償の対応などに支障が出ているとのことです。
現在、さまざまな科学技術が暮らしに及ぼす影響を研究しているNPO法人が丹念な聞き取り調査をしていますが、事前調査の重要性を強調しています。
説明会では、公道での振動や騒音の調査を行うとのことですが、暮らしや人体への影響を把握するために事業者の責任において住民宅内での振動や騒音、低周波音を継続的に計測すべきと要望しました。
23日の会場では明確な回答がありませんでしたが、引き続き対応を求めていきます。
※NPO法人市民科学研究室が東京外環沿線住民を対象に、iPhone振動計の設置協力者を募っています。ご協力いただける方は「問い合わせ」よりご連絡ください。

 

16時開始の2回目の説明会の来場者は10数名。会場両側のストーブのそばに数人ずつ、真ん中はガラガラという状態でした