「政治は生活を良くする道具」を地域から実践

謹んで年頭のご挨拶を申し上げます 。

私は、2011年の東日本大震災とそれに伴う東京電力福島原発の事故が起こってから、新年のあいさつに「おめでとう」を使うことを躊躇してきましたが、今年はその気持ちがさらに強くなったと感じています。

昨年2020年は、新型コロナウイルス感染症の報道以降、一斉休校、緊急事態宣言、外出自粛、それに伴う経済活動の停滞などと続き、私たちの暮らしは政府の繰り出す政策に翻弄された1年でした。

未知のウイルスは、これまでの制度改革で削減されてきた保健所や医療制度改革の課題を露呈させました。
人命、健康に直結する問題であり、まさに政治の問題です。

経済活動の停滞は、働き盛りの若い世代の就労にも影響し、私たちのところにも「仕事を失った」「住まいがない」などの相談が寄せられました。住居確保給付金や各種貸付制度、生活保護など一人ひとりの状況と要望に合った支援につなげられるよう、支援団体との連携をさらに密にしていきたいと考えています。

区も、東京都も国も、感染症対策として多くの財源を投入しました。
練馬区は、来年度の予算編成において、今年度の1割削減を強いられています。限りある財源が適正に執行されるよう、2月議会の予算特別委員会で質していきたいと考えています。

きみがき圭子区議とともにがんばります!

■私の政治活動の原点は脱原発

東京電力福島原発事故のあと、2013年から継続してきた「高田馬場☆ニューイヤー脱原発デモ!」が、今年は新型コロナ感染拡大の影響のために延期(日程未定)になったことはとても残念です。

政府は「原発の新増設はしない」と言っているのに、中国電力は山口県の上関原発建設のための準備工事を進めようとしています。2020年の工事は申請期間中に終了できないと判断し中止になりましたが、「山口県に工事許可を再申請する」とあきらめていません。

今年度はエネルギー基本計画の見直しが予定されていますが、脱原発と再生可能エネルギーのさらなる普及へと舵をきるべきです。

■「まちづくり」喫緊の課題は東京外環道

議員になって以来「まちづくり」の課題として東京外環道の問題に取り組んできました。
昨年10月に起こった調布市の住宅地の道路陥没は、「地上には影響しない」としてきた大深度法が破綻していることを明らかにしました。
計画ありきではなく、住民の命と財産を守るために道路計画の廃止も含めた見直しを求めるとともに、大深度法の廃止も求めていきます。

■必要性に疑問!「羽田空港新ルート」

東京オリンピックの訪日外国人のために羽田空港の国際線の増便が必要、と進められてきた「羽田空港新ルート」計画。
新型コロナで航空需要は激減し、国際航空運送協会(IATA)の会長は「早期の需要回復は難しい」との見解を示しています。「海から入って(着陸)、海に出る(離陸)」従来のルートでも十分対応可能です。
国が設置した「羽田新経路の固定化回避に向けた技術的方策検討会」の議論を注視するとともに、早期のルート見直しを引き続き求めていきます。

■労働者協同組合法に希望

私は、労働者が自ら出資し、経営の主体となるワーカーズ・コレクティブで働いてきました。
「雇い、雇われない」新しい働き方は、法人格がない、これまでの労働法の規定に合致せず、労働保険が適用されないなど不都合が生じていました。
協働労働の実態に即した法制化の要望から約30年。昨年12月にようやく「労働者協同組合法」が成立しました。
地域に必要な仕事を作り、誰もがやりがいや生きがいを持って働くことができる社会の実現に向けて大きな前進であると期待しています。

■生活は政治

新型コロナ感染症対策として示された「密を避ける」は、人と人との交流を妨げることになり、それが高齢者や障がいのある方の暮らしに影響が出ています。
学校や保育所、幼稚園などの感染症対策が、子どもたちの将来にどのような影響がでるかもとても気になります。

私たちの暮らしは政治そのもの。
私たちの生活を良くするための政治となるよう発信し、活動していきたいと決意を新たにしています。

今年もどうぞよろしくお願いいたします