対話で市民力を磨き、民主主義の実現を
3月9日(金)に第1回定例区議会が閉会しました。生活者ネットワークは議会終了後に区内の主要駅頭で議会報告をおこなっていますが、今回は、18日(日)に「予算からみる練馬区政」というテーマで区政報告会を開催しました。
「対話する社会へ」の著者であり、埼玉大学名誉教授の暉峻淑子(てるおかいつこ)さんをゲストに迎え、「報告と質疑」ではなく参加者が対話しながら理解を深める「対話的区政報告会」としました。
はじめに代理人(議員)3名から予算特別委員会での質疑を中心に報告をおこないました。
きみがき圭子:①保育園等の待機児童対策について②施設整備について
橋本けいこ :①働き方改革について②空き家対策について
やない克子 :①2018年度予算について②介護保険事業計画について
暉峻さんからは、区政について感じていることや行政の姿勢の話等を伺いました。
具体的な事例として、公共施設の和室に設置されている椅子が使いづらいということを取り上げ、実際に使いやすさなどを試してから導入を決めているのか。税金を使ったあとにどうなったか、ということを市民がチェックしていくことが大切。おかしいと思うことは諦めないで声を上げ続けることが必要だということ、対話することで新しいアイデアが生まれ、市民力が高まることを共有しました。
参加者同士で対話する時間では、3歳児1年保育、紙おむつを粉砕して下水道へ流す問題、区ホームページでの区民の質問・意見の公表について、介護度の認定、寄宿舎(シェアハウス)問題、羽田空港機能強化問題などについて、意見交換し、理解を深めることができました。
区政や議会に対する意見や要望を示す一つの方法として、陳情・請願があります。しかし、練馬区議会では、陳情者から直接説明できない、陳情の審査を先延ばしにするなど、区民の意見や要望に向き合う姿勢が不十分です。このような仕組みも区民に知らせ、変えていくことが必要だとお話ししました。
対話で大切なこと
・対等であると認識すること
・一方的に話すのではなく、聞くこと
・自分の考えを押し付けない
・各自の自発性を尊重し、時には待つことも大事
選挙だけでは、民主主義にはならない
今、国会での「森友問題」の質疑を見ても、一握りの権力者とその取り巻き、数の力によってこの国の「民主主義」は破たんしかけていると言わざるを得ません。情けないけれど、「政治家」に任せていては私たちの暮らしは良くならないと感じます。
だからこそ、「市民がどれだけ政治を動かせるか問われている」と。
自分たちが動かなければ民主主義はつぶれると思って、日々活動することが大事であることを共有しました。
また、市民の代理人として議会に声を届ける、生活者ネットワークがすすめてきた「代理人運動」も必要であることを改めて感じました。