「核」のない世界の実現を
朝からくっきりとした青空が広がった、今年の8月9日。72年前に長崎に原爆が投下された日もこんな天気だったのでしょうか。
長崎市の平和祈念式典で、田上富久市長は「ノーモア ヒバクシャ」と政府に訴えました。
〖宣言文より〗「核兵器のない世界を目指してリーダーシップをとり、核兵器を持つ国々と持たない国々の橋渡し役を務めると明言しているにも関わらず、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません。唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください。日本の参加を国際社会は待っています。」
練馬ネット9条の会は、毎月9日に「9条スタンディング」をおこない、「地域から平和を」と呼びかけています。とりわけ、広島と長崎に原爆が投下され、終戦を迎えた8月は、参加者各々が詩や絵本を朗読し、平和を訴えています。
今回わたしは、山形県在住の農民詩人、木村迪夫(みちお) さんの「十年」を朗読しました。その一部を紹介します。
テンと / チ と / そしてこのヨのすべてが
アメだって / カゼだって / アラシだって どうでもいい
タと / ハタケのすべてが失せたとて / どうでもいい
ソボと / ハハと
オレと / オレの下の四人の弟妹の生きた十年まだまだきびしい
アメと / カゼと / アラシの 中だった
アメにぬれたとて もう泣くまい / カゼにふかれたとて わめくまい
アラシにうたれたとて さけぶまい
オレ達の生きのびた / タと / ハタケのすべてが失せたとて / 死にますまい
もうどんなことがおころうと / 人類家庭をおとずれた / センソウという
かくもいたいけな悲劇ほど / 長つづきはしないだろうから
~ 詩集「わが八月十五日」より
「戦争はしない 原発はいらない」一見、別々のものと感じる方がおられかもしれません。しかし、どちらも最大の人権侵害であり、環境破壊です。さらに、弱いところにより被害が及びます。核の抑止力による平和ではなく、核廃絶と軍縮に向けて力を尽くすべきです。核兵器禁止条約への一日も早い参加を政府に求めます。