親を想う気持ち、子を想う気持ち~「さとにきたらええやん」上映会~
おとなが考えているよりずっと、「子どもは親のことを想っている」
あらためて、そう実感した映画、「さとにきたらええやん」の上映会を11月19日(土)に開催しました。当日は朝から土砂降りで、参加者の足が遠のくではないかと心配しましたが、100名以上の方とともに、子どもたちの「生きる力」と「やさしさ」、そして「子どもが親を想う気持ち」「親が子どもを想う気持ち」を共有することができました。
参加者同士が顔見知りの方も多く、笑えるシーンでは度々爆笑が起こり、ポレポレ東中野での鑑賞とはまた一味違って、会場はとてもあたたかい雰囲気に包まれていたと感じました。
親が子どもを思う気持ちは、「この子のため」と思うあまりに、その表現によっては過干渉になったり、体罰になったりしてしまうことは、私自身をふりかえってもきわどいことが度々あったのではないかと感じています。そこに、親の経済状況や精神状態が大きく影響してくる現実。特に、映画の舞台となった釜ヶ崎での暮らしは、ただでさえ景気が悪くなる中さらに厳しい状況だということがわかります。傍から見れば「ひどい親」でも、子どもにとっては「大切な親」。スクリーンから痛いほど伝わってきました。
そんな中で、一人ひとりに寄り添った支援がその子自身を大きく成長させること、安心して過ごせる居場所の必要性がよくわかる映画でした。さらには、子どもへの支援だけではなく保護者や家庭を支援していく体制も求められていて、それを38年間活動してきた「こどもの里」やこの映画が注目されている大きな理由だと思います。機会があったら、ぜひ大勢の方に観ていただきたいと思います。
上映後は、都政担当の菊地靖枝から監督へのインタビュー形式で、その後の子どもたちの様子や、映画には収まりきれなかったエピソードをお話しいただきました。子どもを取り巻く環境は厳しいですが、子育てや子育ちの支援に力を尽くしていきます。