那覇市緑化センター~環境まちづくり委員会視察報告2~

台風19号の影響で、壁面緑化が残念な状態に

  視察二日目は、那覇市の北部に位置する那覇新都心にある、那覇市緑化センターを訪問しました。この施設は、緑化の推進を図り、緑化に関する情報提供と地域活性化を目的に2002年に設置され、2007年度に指定管理者制度が導入されました。施設内の緑化相談コーナーでは、土づくり・樹木の選び方、管理(剪定・施肥)など全般的な相談に応じたり、図書室では花と緑に関する図書が閲覧できます。また、施設内の講習会だけでなく、学校や病院、自治会などに相談員が出向くさまざまな出前講座も行っています。

 

 施設の地下は防災倉庫になっています。那覇市地域防災計画では、人口の20分の1の3日分程度を目標に備蓄するものと規定されていて、具体的には144,000食です。しかし、実際には、島しょ部の特徴(非被災地域との連携に日数を要する)を考慮し、現在の備蓄率は180.5%だそうです。

アレルギー対応の保存食

手前が備蓄倉庫の入り口。奥は1枚目の写真入り口の真裏

 

 この地域は、1987年に返還された米軍住宅地区の跡地を造成した新興都市で、県外からの転居者も多いそうです。センター内のホールや講習室は、緑化に関することだけではなく、ママヨガサークルなどの活動にも利用されています。また、那覇市が無料配布する苗の受け渡し場所や年数回のみどりに関するまつりを企画するなど、地域活性化の交流拠点として活用されています。今年度は利用者10,000人を目標にしているそうです。

 那覇市の人口はおよそ32万人です。その2倍以上の人口で面積も広い練馬区が、本気で「みどりの施策」を進めようとするなら、花とみどりの相談所の機能を区全域に広げるなどの仕組みが必要だと感じました。たとえば出張所にその機能を置くことで、植物に関することだけではなく、様々な区民の交流の場として活用できるのではないかと思います。