八の釜憩いの森の樹木の行方は・・・!?
外環道大泉ジャンクション周辺工事のために、八の釜憩いの森の樹木の伐採と移植が始まって2か月。夏でも緑を渡る風が心地よい場所だったのに、見るも無残な姿になってしまいました。
5月に行われた説明会では、移植する木は幹の直径が15センチ以下のもの、それより大きい樹木は移植しても根付くのが難しいからと、産業廃棄物として処分するとの説明。憩いの森の伐採、外環道の建設自体に反対の立場ですが、伐採を止められないのであれば、「せめて処分する樹木をチップ化するなど有効活用してほしい」と意見を述べたところ、国交省からは「意見として聞いておく」との返事でした。
8月4日の東大泉2丁目の常設会場で開催されたオープンハウスで、八の釜の森の樹木のその後の状況を確認しました。移植が決まった126本の樹木の移植先は、関越道東松山インターチェンジ付近に決まったことがわかりましたが、チップ化などの有効活用を求めた、伐採後の樹木の処分方法は、事業が進んでいるにもかかわらず明確な回答は得られませんでした。さらに、伐採した樹木を引き取りに来るのであれば、誰にでも譲渡可能だということがわかりました。8月末まで移植、伐採が行われ、「その間なら申し出があれば譲渡する」、と国は言っています。その旨を練馬区に伝えましたが「国からの報告を受けていない」「区として活用するつもりはない」との回答で、伐採後の樹木の活用を検討していません。
そもそも、八の釜の憩いの森を何とか残してほしいという多くの区民の声を無視して、国に売却され、伐採された樹木です。教育現場での教材や公共施設のベンチなど、区民に広く役立つように使うことを検討するべきで、区のあずかり知るところではないという姿勢は問題です。
区民の貴重な財産であった八の釜憩いの森。移植・伐採された樹木だけではなく、それらが育んできた生態系、自然環境の喪失は計り知れません。