環境教育施設「森の家みんみん」 視察報告②

 
 環境まちづくり委員会視察の2日目、10月23日(金)は土砂降りの中、森の中にある環境教育施設を視察しました。雨天により、公園を視察できずとても残念でした。
 

 

 

 

 市内最大の森であり、県の鳥獣保護区に指定されてる末吉公園内に設置された環境体験施設「森の家みんみん」。公園の豊かな自然を活かし、子どもたちが自然に親しみ、自然に学び、自然を大切にする心を育てることを目標としています。指定管理者制度により、「沖縄自然環境ファンクラブ」が管理運営をおこなっていて、自然環境との積極的なふれあい体験や環境学習のイベント、環境教育指導者養成講座などを開催し、自然を活かした環境教育の普及啓発に取り組んでいます。施設にはエアコンがありませんが、風が通る設計の工夫と緑を渡る風によって、快適に過ごせるとのことです。 

15人用宿泊室(4室ある)

 

 集団宿泊生活や野外活動を通して、学校や家庭では得難い体験をし、心身ともに健全な子どもたちの育成を図るための環境整備を目的として1999年に構想案を策定、2002年開所しました。総利用者は、2005年をピークに減少傾向であるとのことです。宿泊定員が60名で、学年単位での利用が難しいことも利用率、利用者が減少している要因と考えられます。また、利用者が低年齢化していて、現在は、小学校低学年や就学前の子どもたちの利用が主になっているとのことです。

 

 「公園の豊かな自然を活かす」としているにもかかわらず、カラーパンフレットなどの公園を紹介するものが無く、教育、観光、環境など連携がとれていないと感じました。たとえば、マップ作りのイベントを企画し、参加者と協働でパンフレットを作成するのはどうでしょうか?広く知らせることで、写真撮影や編集など、やりがいを求めてボランティアで腕自慢が集う時代です。

 シャワー室が完備しており、那覇市街を見下ろすロケーションは宿泊施設としても気持ちの良い空間だと思います。豊かな自然を活かして、県外からの利用も考えられるのではないかと思いました。ぜひ、東京電力福島第1原発事故の被災地域の子どもたちの保養先として、受け入れを検討してほしいと思います。夏・冬・春の長期休暇に、「思う存分外遊びを満喫する」という、福島では経験できないことを子どもたちと保護者に提供してほしいと思いました。もちろん、経費の負担は寄付だけではなく、国や東京電力に求めていきたいと思いますが。
 

うっそうとした木々の間から那覇市内が見える