まちづくりのプロセスを公開して住民合意を図れ 

 区は、「外環の2」の住民合意が図れていないのに「上石神井駅周辺地区まちづくり構想」の実現に向けて、「積極的に地域住民の意見を聴きながらまちづくりの機運を高める」としてワークショップを開催します。

 開かずの踏切による交通渋滞や、歩車道が分離されていない交通環境を改善することなどは、上石神井駅周辺の整備すべき課題です。しかし、2008年に「上石神井駅周辺地区まちづくり構想」が策定されてから時間が経過しているのですから、まちづくり構想をはじめ、外環や「外環の2」などの都市計画道路や駅周辺の課題について、あらためて地域住民に周知し、住民合意を図りながら取り組むべきです。

 今回のワークショップは、まちづくり協議会メンバーに加えて新たなメンバーを募集するというものです。9月24日、25日に対象地域の約2700戸にポスティングと郵送で案内を配布し、10月9日(金)必着で参加者を募集しています。 

 応募したけれど入れなかった方や対象地域ではないが関心がある方のためにも傍聴できるようにするべきと要望しました。しかし、区は「外部の人がいると公募のメンバーが緊張して自由闊達な意見を出すことができなくなる可能性がある」として「傍聴は考えていない」「ワークショップの結果はオープンハウスや区のホームページで明らかにしていく」と答えました。

 周りに人がいると緊張するというならば、傍聴席の位置を工夫するなどの対応ができると思います。情報公開条例にもとづき、会議は原則公開であり、非公開にすれば、区が主導したのではないかと疑念を生むことになりかねません。また、ワークショップの中でどのような意見が出たのか、どのように進められたのか、を知ることでまちづくりのプロセスが明らかになります。

 区のまちづくりの進め方、会議の持ち方などを質したところ、「まちづくりに肝要なのは、一にも二にも丁寧な合意形成である。まちづくり協議会等の場は区民と正面から向き合いながら様々な意見を伺う機会と考えている。」と答えました。住民合意を図るためには徹底的な情報公開が必要です。

 昨年「外環の2」の区内の3キロ区間(前原~千川通り)の幅員変更(40m→22m)などの都市計画変更が決定したことを受けて、まちづくり構想の具体化に向けた取り組みが大きく動き始めました。区主導の強引な進め方ではなく、住民の様々な意見が反映されること、傍聴など情報をオープンにすることなど、引き続き求めていきます。