東日本重粒子センターを視察 委員会視察報告①

11月10日、医療・高齢者等特別委員会として山形大学医学部東日本重粒子センターを視察しました。

重粒子線治療とは

放射線治療の一種
ガン治療において、X線などの従来の放射線とは異なり、炭素イオンを治療部位に照射する治療です。

重粒子治療の特徴
①効き目が強い
他の放射線に比べ破壊力が強く、今まで効きにくいとされてきた骨肉腫などにも効果を発揮
②正常臓器への負担軽減
治療部位に集中的に照射が可能。周りの正常臓器にはダメージが少ない治療
③短期間で治療できる
他の放射線と比べ、重粒子は放射線回数が少なく、おおむね半分以下の短い期間で治療できる

東日本重粒子センターは、2021年2月に前立腺がんの治療を開始。以後、順次治療の種類を拡大し、2022年10月以降、眼球を除くすべての対象疾患に対する重粒子治療を実施しています。
患者個々の病状や治療部位、さまざまな条件によりますが保険診療として受けられ、X線治療より費用負担が少ない場合もあるとのことでした。

宇宙をイメージさせる内装

センター建設に際し、地元の東北芸術工科大学が内装のデザインを手がけました。
患者さんがガンと闘い、元気になって帰ってくることを「スペースシャトルからの帰還」としてイメージしたとのことです。
訪問の最初に真っ先に目に入ってきたセンターのロゴがとても印象的でしたが、説明を伺って納得できました。

ガンの治療技術は進んでいることを再認識しましたが、早期治療のためにも定期的な検診が有効だと考えます。

医療機関とは想像できないおしゃれなロゴ

治療台。上部の半円形の中央部から重粒子線が照射される

左側の横に突き出しているのが治療台。周りが回転して照射位置を定める