一人ひとりが尊重される、自治のまち練馬へ

 6月18日の一般質問概要版です。区議会ホームページの「議会放映」で映像を配信しています。

 項目は、区長の基本姿勢について・生活困窮者支援対策について・障がい者差別解消について・エネルギー対策について・電磁波対策について・教育について・まちづくりについて、です。

 

1 区長の基本姿勢について

Q.憲法学者が「集団的自衛権は違憲」と発言するなど、安全保障関連法案について民意は明らかに反対である。現状をどう考えるか。

A.(総務部長)世界情勢と国際関係についての十分な方法と周到な分析に基づく高度な政治判断が必要。国会や政府の憲法に係る議論の動向を注視していく。

Q.憲法99条「憲法尊重擁護義務」をどのように認識し、自治体の長としてどのように取り組んでいくのか。

A. (総務部長)公務員に憲法尊重擁護義務があることは論を俟たない。区の職員は入庁時に憲法の尊重擁護を宣誓している。

Q.集団的自衛権の行使容認、武器輸出の緩和など軍拡への道を突き進んでいる現状は、非核都市練馬区宣言に反するものだと考える。現状をどのように考えているのか。

A.(総務部長)平和安全法制に関する議論は、我が国の平和を守るためのものであり、区の宣言に反するものではない。

Q.区民と議論し、世界中の核、すなわち人々の命を脅かす兵器と原子力発電の核を廃絶する非核都市宣言へと変えるべきではないか。

A.(総務部長)現行の非核都市宣言に基づき、これまでの取組を継続する。

 2 生活困窮者支援対策について

Q.就労困難者のニーズに応えていくために、関係機関や事業者と連携をすすめ、対象者に寄り添う伴走型の「就労準備支援事業」にも取り組むべきではないか。

A.(福祉部長)従来、生活保護受給者に対して実施してきた「就労サポート事業」の対象者の条件を拡充し、生活困窮者自立支援法に基づく就労準備支援事業を実施している。対象者個々の状況を踏まえた支援プログラムを作成し、伴走型のきめ細やかな支援に取り組む。

Q.中間的就労を担う事業者となれるよう区内の市民団体、NPOなどの支援・育成にどのように取り組むのか。

A.(福祉部長)社会福祉法人、NPO法人等に対して実施事業者として認定を受けるように働きかけている。

 3 障がい者差別解消について

Q.弁護士を含む「障がい者差別解消支援地域協議会」設置し、差別解消の取り組みをすすめるべきではないか。

A.(福祉部長)新たに設置するのではなく、障害者総合支援法に基づき設置している「障害者地域自立支援協議会」の枠組みを活用する。

Q.障がい当事者や住民参加でつくる市民案の条例制定に取り組むべきではないか。

A.(福祉部長)現時点で制定する考えはない。

Q.障がいのある児童の就学先について、障害者差別解消法施行によって、公共機関での合理的配慮が義務化される。子どもと保護者の希望を尊重し、支援の必要な児童の就学には、環境整備や人的配置をおこなうべきではないか。

A.(教育振興部長)「障害を理由とする差別の解消に関する法律」の主旨を踏まえ、一人ひとりの教育的ニーズに可能な限り応えられるよう、建物の改修や人的配置など今後も合理的な配慮を継続していく。

 4 エネルギー対策について

Q.火山活動の活発化や地震が頻発している中で危険性は免れないことも考えると原子力はゼロにするべきではないか。

A.(環境部長)安全性の確保を大前提に、原子力発電への依存度を可能な限り低減していくべき。

Q.世界が地球温暖化防止に向けて努力をしようという中でエネルギーの1/4を石炭火力とする国の政策をどのように考えるか。

A.(環境部長)原子力発電への依存度の低減を図る一方で、徹底した省エネルギーの推進と再生可能エネルギーの導入などによる電源構成の考え方をまとめたものと捉えている。

Q.区が考える自立分散型、エネルギーの地産地消を具体的に示せ。

A.(環境部長)災害時においてガスや燃料電池、蓄電池と組み合わせた再生可能エネルギーの利用を検討する。また、地球温暖化対策と省エネルギー対策と合わせて、エネルギーのベストミックスに取り組む。

 5 電磁波対策について

Q.区は「電波防護指針に従っている」、「健康影響も確認されていない」と言い、何の対応もしていないが、予防原則に基づいた施策を行うべきではないか。

A.(環境部長)携帯電話事業者が法令に従い、適正な基地の設置と運用が必要と考える。

Q.基地局は不特定多数の区民が利用するという意味ではいわば公共施設であり、区が関与すべきである。不安に思う区民がいるのであれば測定や聞き取りなど区としての対応を考えるべきではないか。

A.(環境部長)携帯電話事業者と地域住民との丁寧な話し合いは重要だと考えるが、独自の制度を定めることは考えていない。

 6 教育について

Q.総合教育会議は、今年度は大綱の策定についてを会議の議題とすることが確認された。大綱の策定過程で区民の意見を聞く機会を設けるべきではないか。

A.(教育振興部長)大綱の策定過程で区民意見反映制度を活用することを検討する。

Q.大綱には教科書採択に関する方針を盛り込むことができるとの解釈もあるようですが、教科書採択は教育委員会の専権事項であることから、踏み込むべきではなく、大綱はあくまでも教育の環境整備の方針とすべきではないか。

A.(教育長)大綱は、教育や子育てなどについて、その目標や根本となる方針を定めるもの。

Q.教育委員会は大綱の策定が行われることを理由に、今年度の教育目標を策定していないが、教育委員会の独立性を確保するためにも教育委員会独自の教育目標を持つべきではないか。

A.(教育長)大綱は、教育目標や練馬区教育振興基本計画を包含する位置づけになるものであり、大綱の策定をもって教育目標の策定とする。

 7 まちづくりについて

Q.地権者はもとより、地域住民や商店街など広く議論し合意形成を図りながら、みどりゆたかな石神井公園の玄関口としてふさわしいまちづくりを進めるべきではないか。

A.(都市整備部長)関係権利者や地域住民の理解を得ながら道路の事業化や、再開発事業への助言・支援を行い、地域拠点に相応しい駅前の顔づくりを目指す。

Q.区長は所信表明で「都市計画道路は、まちの活力を強化し、環境を向上させ、安全で快適な空間を創出する」と言っている。住民との合意形成を図る努力を行わない、道路建設のため自然破壊、多数の車両通行がある道路やインターチェンジの建設によって得られる「まちの活力」や「環境の向上」とは何を指すのか。誰にとって「安全で快適な空間」を創出するのか。

A.(都市整備部長)道路整備に対する発想の転換を進め、道路が区民生活を支える良質な空間となるよう、整備促進に取り組む。