日米軍事訓練「ヤマサクラ」はお断り~決算質疑より~

自衛隊と米軍が共同で軍事訓練をおこなう、通称「ヤマサクラ」は陸上自衛隊の5方面隊(北部・東北・東部・中部・西部)の持ち回りで実施されています。

今年度は、東部方面隊、すなわち陸上自衛隊朝霞駐屯地で実施されることが、自衛隊のホームページで掲載されています。年度当初の年間計画として地元自治体である練馬区へ伝えられて以来、9月27日現在、日程や参加人数などの規模や概要について連絡はないとのことです。

ヤマサクラに限らず、観閲式など自衛隊関連の行事実施の際には、朝霞市、新座市、和光市では市のホームページでお知らせをしていますが、練馬区は掲載していません。決算質疑で掲載しない理由を問うたところ、国の責任において知らせるべきと考えていると答えました。
私も区が、自衛隊のPRをする必要は全くないと思います。しかし、住民からの問い合わせに応じられるように情報把握はすべきです。

2018年度、北部方面隊で実施されたヤマサクラ75では、「国民保護」を想定して自治体にも研修参加が案内されたそうですが、今回の演習では自治体への参加要請はなかったとのことです。

ヤマサクラは実践的な「戦争ゲーム」を通して、現場指揮官クラスの状況判断や指揮の力量の向上や司令官レベルでの自衛隊・米軍の統合的指揮・統制力を高めることを狙いとした大規模な軍事演習です。最近の訓練では、日米だけではなくオーストラリア軍が参加するなど多国籍化しているとのことです。
過去の訓練では、駐屯地に出入りする車両や飛来する航空機が増えることによる渋滞や騒音が問題となるなど周辺住民の生活に影響を与えました。
戦争を想定した訓練の拡大は、平和を願う区民にとって不安と迷惑以外の何物でもありません。

さらに、不安を感じるのが、最近駐屯地の出入り口で警備する自衛隊員が小銃を携行していることです。普段銃など目にすることのない多くの住民にとって恐怖感や威圧感を与えています。

平和祈念碑碑文で「平和を守る決意」を謳う区は、訓練の中止を求めるとともに、自衛隊を憲法に明記したいなど軍事組織としての実態づくりに邁進している現政権に抗議すべきです。