放射線簡易測定器の貸し出しについて~決算特別委員会質疑より

2018年11月18日 08時00分 | カテゴリー: 原発ゼロ, 大事なことは市民が決める

区は、東日本大震災の後、放射線簡易測定器を15台購入し、2012年から地域の清掃活動に取り組んでいる町会・自治会などの団体に貸し出しをしてきました。事故当時、広い範囲に放射性物質が飛来し、区内でも通常より高い数値が観測されました。清掃活動場所の、特に、吹き溜まりや側溝付近に放射性物質が集まりやすいので放射線量を正確に把握し、場合によっては清掃を中止する判断も必要でした。

これまでの貸し出し実績を確認したところ、
2012年度 延べ48団体
2013年度 延べ2団体
2014年度 1団体
2015年度以降は 貸し出し実績なし
という状況です。時間の経過に伴い、区が放射線簡易測定器を貸し出しているということを知らない区民も増えているのではないでしょうか。

区では、2011年6月から毎月1回定期的に区内12か所で放射線量の測定をして、区のホームページ上でその結果を公開しています。現在は、対応基準値(毎時0.24μ㏜)の1/10~1/3程度の低い水準になっています。
しかし、一方で、低線量の被ばくや内部被ばくが子どもたちに与える影響を気にかけて生活している区民は少なくありません。
たとえば、セシウム137の半減期は30年。7年経っても、まだ85%は残っていると考えられます。

首都圏唯一の原子力発電所である、茨城県の東海第二原発は11月7日、原子力規制委員会から原則40年に制限された運転期間を最長20年延長することが認められました。
96万人といわれる30キロ圏内の住民の避難計画は難航しており、周辺6自治体の同意が必要とはいえ、再稼働への準備が着々と進められている状況です。あってはならないことですが、再稼働された後に万が一放射能漏れなどの事故が発生した場合、間違いなく首都圏にも影響を及ぼすことになります。

7月13日、対話的区政報告会にて

福島の原発事故によって、いまだに多くの方が避難生活を強いられていいるのに、まるで事故がなかったかのように進められるエネルギー政策の下で、私たちの危機感も薄らいでいるのではないかと懸念します。私たちは、全ての原発の廃炉作業が完了するまでは、放射線のことを気にかけなければならない時代に生きていると思います。
自宅周辺を自分で計測して、不安を払しょくしたい、測定値の変化の有無を確認したいと考える区民にも応えるべきです。
貸し出しを要望する区民に対応できるように、要綱の見直しや広報の工夫を求めましたが、これまで通り「清掃活動の安心に役立てるために貸し出す」という区の姿勢は残念です。