水の使い方の点検で環境保全を~水辺の調査から~

子どもたちと一緒に調査しました

水・みどり・生き物のつながりが豊かな環境は、わたしたち人間にとっても大事な環境です。生活者ネットワークは、地域の方と一緒に身近な水辺の調査活動を継続することで、環境の保全に関心を持つ市民を増やしていきたいと考えています。

8月24日(木)の夕方、今年も練馬区立井頭公園(東大泉7-34)で白子川の水質調査を実施しました。8月19日の土曜日の記録的な豪雨(16:30~17:30の1時間に71mm/hの降雨)以降、晴天が続いていましたので、川の水質調査に雨の影響は少なかったと思います。

井頭公園は白子川の源流です。平成8年に現在の親水公園に改修され、環境を守る市民活動も盛んです。

調査当日の気温31℃。水温約15℃はやはりかなり冷たく感じました。親子5組が参加し、総勢20名弱でワイワイ調査しました。付近の住民の方も興味をもって声をかけられました。その方は、川に入って遊ぶ子供たちを度々見かけるので、水質が気になっていたということです。簡易調査ではありますが、雨水よりも少し汚染がある状態でした。やはり、川で遊んだあとはシャワーを使うなど、気をつけたほうが良いようです。

23区は下水道が完備していますが、雨水とし尿・生活雑排水を同一の下水管に合流させ、下水処理場まで送る「合流式下水道」です。合流式下水道は、雨水が洗い流した道路上の汚濁物質も下水処理場で処理することができ、管路が1つで済むため整備コストが低く抑えられます。しかし、大量の雨が降った際に、下水管の処理量を超えた下水の一部が未処理のまま河川へ流れ込む「下水道越流水」によって流入先の河川の水質の悪化が懸念されます。

水は循環しているので、安心した水を使うためには、私たちが生活するうえでの家庭からの廃水をなるべく汚染しないような配慮が必要です。雨が降る日にはなるべく洗濯を控えたり、食器の油分や汚れはふき取ってから洗うなど一人ひとりが心がけるだけでも、環境への負荷は変わってきます。

ところが、ミツカン水の文化センターの『水にかかわる生活意識調査』では、下水道への環境配慮意識が大幅に低下していることがわかりました。

・「排水口からゴミを流さない工夫をしている」93.7%→59.1%

・「揚げ物に使用した油を流さないよう配慮」78.7%→49.9%

・「必要以上に洗剤を使わないようにしている」78.7%→51.8%

水道の蛇口から安心して飲める水が出ることは、世界を見渡すと「当たり前」のことではありません。この環境を将来に引き継げるように環境に配慮した生活を心がけたいと思います。

カワセミも見かけました

 

小さなエビ、わかりますか?