私たちが名誉区民顕彰に反対する理由

第2回定例会が始まりました。初日の9日に、練馬区名誉区民選定の同意を求める議案が採決されました。

「練馬区名誉区民」は、練馬区名誉区民条例(平成9年施行)に基づき、社会の進展に卓絶した功績があった方に対し、その功績をたたえ、区民の敬愛の対象として顕彰することを目的として選定するとしています。

第1回定例会では、区への貢献度をより明確にするためとして、「区政の進展または区民の生活および文化の向上に貢献した者」と加筆する条例改正が行われました。

しかし、「区政への進展」、「区民生活や文化の向上」に貢献するという条件は人によってとらえ方が違う場合もあり、基準と言うには曖昧です。名誉区民の選定にあたっては、10名の選考委員会を設置しますが、その委員の人選の基準は、「学識経験者および区内にある公共団体等の代表者またはその団体等の推薦する者」で曖昧と言わざるを得ません。

区内には、さまざまな活動を通して地域や区民、区政に貢献されている方は大勢おられます。何よりも一人ひとりが大切にされ、区民の自由な活動が尊重される練馬区をめざすべきです。曖昧な基準によって一握りの「名誉区民」を選定し、顕彰することには違和感を感じます。

練馬区独立70周年を機に、2名の方が選定されました。おふたりとも、すばらしい業績のある方であり、その功績を否定するものではありませんが、生活者ネットは、名誉区民や区民表彰などの制度は必要ないと考え、反対を表明しました。

また同日、永年在職議員の表彰がありました。賛成多数で可決されましたが、在職年数が長いことだけが区民や区政への貢献ではないはずです。議員の表彰は見直すべきです。