すべての核廃絶を求めるべき

北朝鮮が今月5日に3発のミサイルを発射したと報道されたばかりなのに、9日の午後、今度は5回目の核実験をおこなったと報じられました。核武装を進めようとする北朝鮮に脅威を感じるとともに、断じて許すことはできません。しかし、国際社会が連携して経済制裁を強めることは、北朝鮮を孤立させてしまい、政治的にも軍事的にも緊張感を高めるだけではないかと危惧します。

世界にはいまだに、15,000発以上の核兵器が存在すると言われています。今年、ジュネーブで開かれていた核軍縮に関する国連作業部会が、核兵器禁止条約について2017年に交渉に入るよう、国連総会に勧告する報告書を採択しました。この報告書の採択過程で、被爆国でありながら、アメリカの「核の傘下」に安全保障を依存する日本は、スイスなどとともに棄権しました。

唯一の被爆国である日本の役割は、アメリカをはじめとする核保有国に働きかけ、核廃絶に向けて力を尽くすことではないでしょうか。

8月9日の長崎平和祈念式典で、田上富久長崎市長は平和宣言の冒頭、「核兵器は人間を壊す残忍な兵器です」と述べています。非核都市宣言をしている練馬区は、長崎市をはじめとする非核都市宣言をしている319の自治体と連携し、核兵器廃絶に向けて日本がリーダーシップをとるように強く働きかけるべきです。