若者の「なんとかしたい」を支援する ~ねりまサポステ視察~

2014年8月18日 11時01分 | カテゴリー: 活動報告

 経済最優先で、多くの企業が生き残るために過酷な競争を強いられ、多くの人々が社会の中でストレスに曝されています。余裕のない大人社会は、子どもたちを取り巻く環境にも大きな影響を与えています。「安心できる場所がない」「自分に自信がない」「将来どうなるのか不安」「やりたいことがみつからない」など生きづらさを感じる若者が増えています。若者の定義は15歳から39歳。若者の就労や、それ以前の自立支援をする現場を視察しました。

 ねりま若者サポートステーション(以下、ねりまサポステ)はNPO法人文化学習協同ネットワークが運営しています。ねりまサポステが考える自立とは、「自分らしい働き方や生き方を発見し、社会に参加していくこと」としています。20136月の開所から1年あまり。当初は相談・準備プログラム(コミュニケーション、パソコンなど)を軸に活動していましたが、その後、職場見学や体験などの就労体験プログラムが主要な活動に加えられました。心理士やキャリアコンサルタントなどの資格を持った職員が、若者の「なんとかしたい」というチャレンジを支援しています。就職に結びついた実績数で事業者評価されるので、就労促進に偏りやすいが、ここでは自尊意識の回復など根本的な自立を模索しているということです。

 若者たちが活動するうえで欠かせないのが「安心できる場」です。「安心できる場」があって、初めて相談員との信頼関係が築け、若者同士の相互理解が保障され、自らの悩みや体験を語ることで「自分だけではない」と実感できるのは、横浜の視察でも同様でした。「自分には就活権がない。就活権を取り戻すためにサポステに来ている」という通所している若者のことばを所長から聞き、重く受け止めました。引きこもりで空白期間が長いから周りとなじめないのではないか、こんな自分が社会でやっていけるのか、自分ができる仕事なんてある気がしない、など大人の想像以上にこども・若者は大きな不安を抱えているのです。

 現在のねりまサポステの登録人数は約350人。このうち常時通所しているのは30~40人ほどです。常勤5名非常勤2名の職員では、来所できない若者へのアウトリーチまでは手がまわらないこと、不登校者へのアプローチは有効だが、文科省と厚労省の縦割り行政で予算がカットされ、運営が非常に厳しいと聞きました。若者の自殺率の高さ、引きこもりの人の高齢化など問題が深刻化しています。国、東京都や練馬区と、若者の自立支援に実績のあるNPOなど様々な支援団体との連携で、相談員を増員するなど実態にあった若者支援を進め、充実させていくべきだと思います。

 将来への不安を抱える若者とご家族に、「ねりまサポステ」の存在を知ってほしいと思います。823日(土)に練馬区立勤労福祉会館で保護者の方を対象にした説明会が開催されます。